ホンダF1育成の岩佐歩夢が、F1オランダGPのサポートレースとして開催されたFIA-F3のオランダ大会のレース1で3位表彰台を獲得した。レース12021年FIA-F3選手権第6戦のレース1が、9月4日(土)の現地時間午前10時35分にスタート。前日に引き続き好天で、気温15℃、路面温度20℃のコンディション。
岩佐歩夢は2列目4番手からスタート。スタートダッシュを決めて、最初のコーナーでアウト側からポジションを上げて3番手となった。ストレートが短く、コース幅も狭いために追い抜きが難しく、レースはスタート直後から1列状態になる。レース序盤、前を行く2台のトップ争いが激しくなり、岩佐はタイヤマネージメントに気を配りながら、3番手をキープしてレース後半に向けてチャンスを伺う。レース後半の16周目、後続にアクシデントが発生し、セーフティカーが導入された。セーフティカーの先導走行は5周にわたり、21周目にレースが残り4周で再開された。再開直後、岩佐はポジションアップを狙って前車を攻めて横に並んだが、追い抜くには至らず、そのスキをつかれて後続が迫る。ギリギリで3番手を死守した岩佐は、ポジションを守りきって3位でフィニッシュ。今シーズン2回目の表彰台を獲得した。レース2レース2は午後6時15分に開始。レース1で3位になった岩佐は、リバースグリッドにより5列目10番手からのスタート。スタートで出遅れた岩佐はポジションを落とし、1周目を12番手で終えた。3周目、クラッシュしたマシンが出てセーフティカーが導入される。6周目にレースは再開され、再開直後の第1コーナーでオーバーテイクを試みて激しいポジション争いとなった岩佐は、コースアウトを喫して最後尾までポジションを落とした。マシンにダメージを負った岩佐は緊急ピットイン。その後コースに戻ったが、次の周に再びピットに戻り、そのままリタイアとなった。レース3レース3が9月5日(日)の現地時間午前10時45分から行われた。気温17℃、路面温度19℃のドライコンディションで、岩佐歩夢は5列目9番手からスタート。スタートでは悪くなくポジションをキープした岩佐だったが、ターン3で他車と接触しアウト側に押し出され、前車に詰まってイン側を走る後続の先行を許してポジションを落とした。1周目を12番手で終えた岩佐は、その後ペースが上がらず、少しずつ前との差が開いていく。レース終盤の22周目、上位車2台が絡むアクシデントが発生し、1台がストップしたためVSC(バーチャルセーフティーカー)が発動される。12番手をキープしていた岩佐は、このアクシデントにより11番手となった。ファイナルラップでVSCは解除されましたがポジションを上げることはできず、岩佐は入賞目前の11番手でフィニッシュした。今大会、レース1の3位で10ポイントを加算した岩佐は、シリーズランキング12位に上昇。ロシアのソチに変更となった最終戦で、さらなるランキングアップを目指す。岩佐歩夢「レース1ではトラクションに苦戦した部分はありましたが、スピードはあってペースも悪くありませんでした。前の2台ともペースの差はなく、タイヤマネージメントもうまくやれていたので、終盤でも周りに比べてペースは落ちませんでした。やはり、なかなか抜けないコースで、終盤にセーフティカーが入ったこともあり、前を抜くことはできませんでしたが、表彰台に上がれたことはうれしかったですし、よかったと思います」「レース2では、スタートでクラッチスピンが起きてしまって出遅れ、ポジションを落としてしまいました。リスタート後はうまく加速できて、アウト側からオーバーテイクに行ったのですが、止まりきれずにコースアウトしてしまい、左リアの足回りにダメージを負ってしまいました。マシンは真っ直ぐ走ることができない状態だったため、ピットに戻りリタイアとなりました」「レース3はスタートは悪くはなかったのですが、またクラッチに異変が出て少し遅れてしまいました。その後は位置取りもよく、ポジションをキープできましたが、ターン3でアンラッキーなアクシデントがあって順位を落としてしまいました。レース3に向けて、レース1でのセッティングの方向に戻したのですが、レース3ではオーバーステアがかなりキツくなって、タイヤを守ることもできず、DRS圏内を出てからは徐々に前との差が大きくなってしまいました。ターン3での接触の影響はなく、元々マシンのバランスが悪かったようです。次がシリーズ最終戦になりますが、マシンもドライビングもしっかり改善して、結果を残すレースにしたいと思います」
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