ARTグランプリの共同設立者のニコラス・トッドは、同社の株式のすべてを現株主に売却し、チームとの関係を断ち切った。現在、F2とF3に参戦するARTグランプリ(ART Grand Prix)は、2004年後半にニコラス・トッドと現ザウバーのチーム代表フレデリック・バスールによって設立。過去の10年間でGP2で5つのドライバータイトルとチームタイトルを獲得し、F1の下位カテゴリーで最も成功したチームにひとつとなった。
2015年と2016年にメルセデスとドイツツーリングカー選手権(DTM)に参戦した後、ARTグランプリは、F1のサポートシリーズに焦点を置き、すでに2019年のF2とF3のプランを発表している。F2ではニキータ・マゼピンとニック・デ・フリースと契約。F3では3台体制を敷き、デビット・ベックマンを起用することを発表している。ARTグランプリは、ニコラス・トッドが同チームの現在の株主に株式を売却したことを発表。共同設立者のフレデリック・バスールは、ニコラス・トッドがチームの成功を助けてくれると信頼していると述べた。「私は、個々の専門分野を統合することで関係するすべての利害関係者に利益をもたせると考えた時にニコラスと一緒にARTグランプリを設立した」とフレデリック・バスールは述べた。「2014年の誕生以来、相乗効果があったのは確かだ。ARR Grand Prixはほとんどの目標を達成し、ニコラスは会社の成功の全体において大きな役割を果たしてきた。彼なしではこのようの発展は不可能だっただろう」「今日のARTグランプリ、私、そして、ニコラスのの進化は、当然のところながら、ウィン・ウィンの戦略で異なる道を歩ませることになった。それは誰もが最高の状態でキャリアを続けることを可能にするものだ。非常に豊かな成功をもたらした数年間のコラボレーションの関して、ニコラスに感謝している。そして、2019年の今後の彼の活躍を祈っている」元フェラーリチーム代表であり、現FIA会長のジャン・トッドの息子であるニコラス・トッドは、コース上、そして、若手ドライバーとチームメンバーの両方でARTグランプリの成功に貢献したと自負していると述べた。「このチームの創造と発展に貢献できたことを誇りに思っている。常に素晴らしい成功を味わうことができた」とニコラス・トッドはコメント。「若い人材に焦点を当て、彼らの繁栄を可能にするという企業文化は、ARTグランプリのトレードマークであり、功績を称えるものだ」「ARTグランプリは、メカニック・エンジニア、そして、もちろんドライバーといったすべてのレベルで若い才能が登場することを可能にした。彼らは氷山の目に見える一角であり、そのうちの何名かは後にF1の歴史に爪痕を残した」「ARTグランプリでの経験は豊富なレッスンとなっただけでなく、モータースポーツでの私の活動の触媒となっている。ARTグランプリと関連するすべての人々が、引き続き、優秀な道を歩み続け、参戦する様々なチャンピオンシップの最前線で戦っていくことを願っている」ARTグランプリは、GP2/F2、F3、GP3で、ルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグ、ニコ・ヒュルケンベルグ、ジュール・ビアンキ、ストフェル・バンドーン、ジョージ・ラッセル、バルテリ・ボッタス、エステバン・グティエレス、エステバン・オコン、シャルル・ルクレールといったF1ドライバーを輩出。ニコラス・トッドは、ドライバーマネジメントを行うオールロード・マネジメント社を率いており、最近のシャルル・ルクレールのフェラーリ昇格、ダニール・クビアトのF1復帰を含め、様々なドライバーのキャリアのマネジメントを担当している。
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