今年のヨーロッパF3選手権のチャンピオンであるランド・ノリスとGP3チャンピオンであるジョージ・ラッセルが、来年のF2でART Grand Prixでチームを組む可能性があると Autosport が報じている。マクラーレンの育成ドライバーであるランド・ノリスが、今年シャルル・ルクレールがF2チャンピオンを獲得したプレマ・レーシングと契約すると予想されていた。
8月にはランド・ノリスとプレマとの間で契約間近と報じられていたが、プレマの大株主でウィリアムズのF1ドライバーであるランス・ストロールの父、ローレンス・ストロールがそれを拒否したという。それ以来、ランド・ノリスは、ARTグランプリおよびDAMSと交渉を行っているという。先週末のホッケンハイムでF3タイトルを獲得した直後、ランド・ノリスは「チームはまだ決まっていない。ピレマ、ART、DAMSの3つの可能性がある。マクラーレンが僕にどうさせたいか次第だ。チャンピオンを獲得するのか、F1を見据えて準備をさせたいのかね」と述べていたが、プレマ加入の可能性がなくなったことで、選択肢はARTとDAMSに絞られることになった。一方、メルセデスの育成ドライバーであるジョージ・ラッセルは、当初DAMSに加入するとみられていたが、GP3でタイトルを獲得したARTに残る可能性が高まっている。プレマは2018年のドライバー状況についてコメントすることはなさそうだが、ARTのチーム代表セバスチャン・フィリップは「今年は様々な理由から誰もが早い段階、シーズン中の9月から全員と交渉していた」とコメント。「あらゆるところに多くの噂がある。我々が話し始めているのは事実であり、すべてのオプションを検討している。だが、現時点ではGP3とF2のどちらも何も決まっていない」「私のドライバーの全員を検討しているし、異なるカテゴリーで彼らがやっている仕事の全てにかなり満足している」プレマは、2018年にショーン・ゲラエルを起用すると考えられており、チームメイトにはマクラーレンのジュニアドライバーで、ショーン・ゲラエルの父リカルドのジャゴニャ・アヤムに支援を受けているニック・デ・フリースと今年のF2を2位で終えたオリバー・ローランドが候補に挙げられている。ランド・ノリスは、2017年の最終戦アブダビでF2デビューを果たす可能性も報じられている。「その可能性はあるし、僕たちは間違いなくポストシーズン・テストで走ることになるだろう」とランド・ノリスはコメント。「レースに関しては、チームがルーキーの僕にそれを許すかどうかはわからないけどね」「来年にむけた準備としてそれが良いアイデアかどうかをマネージャーやマクラーレンの人々と話をする必要がある」GP2/F2でのこの3年間、ART Grand Prixにはホンダの育成ドライバーである松下信治が所属。また、GP3では福住仁嶺が所属している。ホンダがトロ・ロッソのパートナーとしてF1を継続することが決定し、二人の日本人ドライバーが2018年にどのような活動をすることになるかも注目だ。