ニキータ・マゼピンが、2017年のメルセデスのF1マシンでプライベートテストを実施すると Autosport が報じている。昨年、GP3選手権を2位で終えたニキータ・マゼピンは、今年ATR Grand PrixからF2に参戦することが決定している。ニキータ・マセピンは、メルセデスの2017年F1マシン『W07』で12日間のテストを実施し、F2デビューイヤーに備える。
F1チームは、現行マシンでのテストは4日間のプレシーズンテストを2回、2日間のインシーズンテストを2回、そして、最終戦後にアブダビで開催される2日間のタイヤテストに制限されている。しかし、F1チームは“選手権に先行するカレンダー年の直前の3カレンダー年のいずれかのフォーミュラ1技術規則に合致するよう設計され製作された車両”でテストを実施することは許されている。すなわち、2019年の時点では2015年、2016年、2017年シ-ズンのマシンがFIA承認のプライベートテストで使用することができることになる。これにより、ニキー・マゼピンは、現行のハイダウンフォースレギュレーションに沿って製造されたマシンで走行距離を稼ぐことができる。レギュレーションでは、それらのテストでは“その期間当時の仕様に製作された車両でのみ実施することができ、その目的のために特に製造されたタイヤのみが使用できる”と定められている。ランス・ストロールは、2017年にウィリアムズでF1デビューを果たす前に現行レギュレーションとは関連性の低い2014年型のF1マシンでプライベートテストを実施していた。ニキータ・マゼピンの父親ドミトリー・マゼピンも、ランス・ストロールの父親ローレンス・ストロールに負けず劣らずの大富豪であり、総合化学会社Uralchemの会長、そして、数十億ドルの価値があるとされる肥料企業Uralkaliの非常勤取締役を務めている。フォースインディアが破産手続きに入った際にはUralkaliを通じて入札を行っていた。ニキータ・マゼピンのテストプログラムは、メルセデスと正式な提携関係を意味するものではない。メルセデスの正式なジュニアドライバーは、今季メルセデスのリザーブドライバーを務めるエステバン・オコンとウィリアムズからF1デビューを果たすジョージ・ラッセルの2名となっている。しかし、ニキータ・マセピンのプライベートテストでは、エステバン・オコンがコーチ役としていアシストするという。ニキータ・マゼピンは以前にフォース・インディアの開発ドライバーを務めており、オコンとは面識がある。ニキーラ・マゼピンは、フォースインディアで8日間のテストを経験しており、今年のウィリアムズのF1ドライバー候補として名前が挙がっていた。