ファン・パブロ・モントーヤが、2026年F1レギュレーションを擁護するとともに、加熱するV8エンジン回帰論に対して警鐘を鳴らした。2026年のF1は、電動出力への依存度が高まった新世代パワーユニットによって賛否が分かれている。特にドライバーやファンの間では、予選やオーバーテイク時の“バッテリー管理”がレースを複雑化させているとの不満も少なくない。
2026年F1規則を擁護したモントーヤBBCの『Chequered Flag』ポッドキャストで、1996年F1ワールドチャンピオンのデイモン・ヒルは、2026年型F1について「少し分かりづらい」と語った。「いつブーストを使っているのか分からない」「突然オーバーテイクが起きる。昔のレースなら、後ろのマシンが徐々に近づいて、仕掛けて、抜いて、そのまま離れていった」「でも今は抜いたと思ったら、また抜き返される。何が起きたのか分からなくなる」これに対し、モントーヤは即座に反論した。「僕はそれが好きなんだ」「本当に良いと思う」DRSより“戦える”現在のF1さらにモントーヤは、2025年限りで廃止されたDRSについて厳しく批判した。「僕にとってDRSは本当にナンセンスだった」「1秒差というのは十分なギャップだ。それなのにストレートの終わりには簡単に抜かれてしまう。そしてみんな“素晴らしいオーバーテイクだ”と言う」「でも実際には何もしていない。ただそこにいただけなんだ」モントーヤは、現在のバッテリー主体の駆け引きの方が、防御側にも戦う余地があると説明した。「相手が抜きに来ると分かれば、先に回生モードへ入ることもできる」「そうすれば次のストレートで余分なエネルギーを使って反撃できる」「DRS時代は、抜かれる側はただの“座っている標的”だった」V8回帰論への冷ややかな視線一方で、FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、将来的なV8エンジン復活について「実現する」と明言している。F1では現在、2030年にもV8エンジンへ回帰する可能性が議論されており、往年の自然吸気時代を懐かしむ声も根強い。だが、モントーヤはその“ノスタルジー”に冷ややかな視線を向けた。「みんな“君たちの時代は最高だった”と言う。でも当時のレースを見返してみればいい。本当に退屈だ」「僕たちドライバーにとってさえ、ただの短いテストセッションみたいな時もあった」2027年にはさらなる規則変更もF1とFIAは、2026年レギュレーションへの批判を受け、すでに調整へ動き始めている。予選ではバッテリー回生量を減らし、より“全開走行”を増やす方向へ修正。決勝での電動ブースト量も抑制された。しかし、多くのドライバーは依然として「小手先の修正に過ぎない」と感じており、より大規模な変更を求めている。そして、その大規模改革として浮上しているのが、2027年に向けた内燃エンジンと電動出力の配分変更だ。現在の“50対50”構成を見直し、より内燃エンジン寄りへ移行する案が進められている。