バクーの主催者は、F1レースが石油価格の下落などの影響で不確実になっているとの報道を否定した。今年、アゼルバイジャンの首都バクーでF1ヨーロッパGPとして6月19日にストリートレースが行われる予定となっている。だが、現在、アゼルバイジャンは石油価格と現地通貨であるマナトの下落による財政危機にあるため、F1グランプリにかかる費用が再考を迫られる可能性があると報じられた。
この報道を受け、サーキット側は、財政危機がアゼルバイジャンでの初F1グランプリに大きな影響を与えることはないと応じた。バクー・シティー・サーキットの広報担当は「アゼルバイジャンでF1レースを初開催がマナトの切り下げの影響を与えることはありません」とコメント。「実際、ヨーロッパGPの予算が承認された際にはUSドルで計算されていました。結果として、現在のイベント予算の変更は想定していません」「バクー・シティー・サーキットは、国の通貨の切り下げについての懸念を皆さんと共有しています。また、バクー・シティー・サーキットはこのようなメジャーイベントを開催するにあたり、膨大な財政支出が要求されることを受け入れています」「しかし、F1レースを主催することによる短期的および長期的、また直接的、間接的なものを含め、全体としての経済的なインパクトが国家の経済にとって大きな恩恵となるだろうことを再度強調しておきます」また、同スポークスマンは、雇用創出と地域経済の押し上げにおけるレースの重要性を強調した。「観光の活発化と観光客の消費がバクー地域のレストランやバー、ホテル、小売業者といったビジネス施設に投入され、少なくとも数百万が経済に流れこみます」「同様にレースを開催すること自体が、直接的また間接的にイベントと関連する職を創出します。このレースを開催することが短期的な回復を補助するだけでなく、今後何年間にもわたって国家経済を駆りたて、開催にかかるコストを上回ると確信しています」