エステバン・オコンは、F1オーストリアGPで17番手スタートから見事にポジションを挽回し、10位でフィニッシュ。今季中団争いが激化する中、ハースに貴重な1ポイントをもたらした。週末の予選では苦戦を強いられたが、レースでは鋭いスタートを決め、戦略とペースを武器に徐々に順位を回復。ミディアム→ハードという2ストップ戦略のもと、終盤にはザウバーやレーシングブルズ勢と接戦を繰り広げながら、安定した走りでトップ10圏内に食い込んだ。
「予選の位置から見れば、今日は素晴らしいリカバリーだったと思う。1ポイントだけど、こういう中団の争いでは本当に意味のある結果になる」とオコンは語る。「今日のマシンはとても安定していて、信頼性も高かった。チームの皆に感謝したい。終盤はかなりハードな戦いになったけど、僕はこういうレースが好きだ。ちょっと厳しすぎた場面もあったかもしれないけど、ポイントを獲れたことは評価すべきだと思う」チーム代表の小松礼雄は「エステバンの最初と2スティント目の走りは本当に良かったです。ピットストップのタイミングがもう少し遅ければ、ワンストップという選択肢もあったと思いますし、それは少し悔しいところです」と述べ、「競争相手の何チームかが今回自分たちより多くポイントを獲得しているので、シルバーストンでは少しでも取り返せるよう準備を進めていきたいです」と語った。予選Q1敗退からの1ポイント獲得は、ハースにとって価値ある結果だ。次戦はF1イギリスGP。アップデートが予定されているなか、中団チーム同士の争いにおいて、オコンの経験と堅実さはチームの武器となりそうだ。