エステバン・オコンは、F1ベルギーGPで予選自己ベストリザルトとなる3番グリッドを獲得。厳しい時期を乗り越えて再出発を切ったレーシングポイント・フォースインディアにとって素晴らしい結果だと語った。夏休み前に管財人の管理下に入ったフォース・インディアは、カナダの大富豪ローレンス・ストロールが率いる投資家たちのコンソーシアムによって救済され、将来が確保された。
しかし、前オーナーの財政トラブルによって、通常のチーム買収のように会社ごと買うのではなく、資産のみを移行。それにより、新エントリー扱いとなり、コンストラクーズポイントをすべて失っての再出発となった。エステバン・オコン自身もルノーへの移籍が消滅し、ローレンス・ストロールの息子ランス・ストロール加入の可能性によって将来が不確実な状況となっているが、“コース上での仕事の集中する”と語り、予選に挑んだ。揃ってQ3に進出したレーシングポイント・フォースインディアの2台は、濡れた状態でスリックタイヤで走るという賭けに出るも失敗。しかし、インターミディエイトで素晴らしい速さをみせたエステバン・オコンはセクター1の最速タイムをマークして3番グリッドを獲得。あわやクラッシュのスピンを喫したセルジオ・ペレスも4番手に入り、チームの再出発となるレースを2列目からスタートすることになった。「チームがあのような困難な時期に直面した後、3番手になれたのは素晴らしいことだ」とエステバン・オコンはコメント。「でも、今の僕たちは新たなスタートを切ったばかりだし、間違いなく嬉しい結果だ。今日3番手を獲れるとは予想もしていなかった」「僕たちがわかっていたことは、このような濡れたコンディションになれば、何かをするチャンスが間違いなくあるということだった。あのようなコンディションでは常にマシン間のギャップが近くなるし、今日の僕たちはクルマのポテンシャルを最大限に発揮することができた」「前回雨が降った時も3番手からスタートした(昨年のF1イタリアGPで予選5番手だったが、レッドブルの2台がグリッド降格ペナルティを受けて3番手に昇格)。雨が降ったのは2回目だし、僕は3番手からスタートする。素晴らしい結果だ。フォースインディアにとって困難な時期のあと、このようなパフォーマンスを発揮できたのは素晴らしいことだ」「今僕たちは完全に気持ちを切り替えているし、今週末に集中している。今週末、クルマはドライでも強かったし、明日も素晴らしい結果を出せることを期待している」フォースインディアが2台揃ってQ3に進出したのはカナダGP以来となる。2列目からのスタートは、コンストラクターズ選手権を1からやり直すことになったチームにとって大きなチャンスであることは間違いない。