イモラ・サーキットは、将来的なF1復帰を目指し、サーキットの近代化改修に踏み切ることになった。イタリアを代表するこの伝統的コースは、エミリア・ロマーニャGPとして6年にわたりF1カレンダーに名を連ねてきたが、2025年大会を最後にF1から外れることが決まっている。2007年以来の長い空白を経て復帰したものの、近年は新興国や新都市がF1開催地として名乗りを上げ、開催枠の競争が激化していることが背景にある。
この決定に対して、イモラ市を代表する関係者からは強い反発の声が上がり、将来的なカムバックへの希望が公然と示されてきた。そうした中で進められているのが、今回の大規模な改修計画だ。改修ではまず、パドックエリアおよび医療センター周辺の拡張が行われる。これは世界耐久選手権(WEC)開催時の物流動線を円滑にすることを目的としたもので、国際格式レースへの対応力を高める狙いがある。さらにトサ・ヘアピン周辺も大きく姿を変える。コーナー頂点付近の芝生エリアにあった古い住宅はすでに解体され、その跡地には「ラ・カーサ・デッリ・エヴェンティ」と名付けられたホスピタリティ施設が建設される予定だ。この施設からは、タンブレロ出口からトサを抜け、ピラテッラへと駆け上がる区間までを一望できるという。周辺インフラの整備も進められる。トサ周辺の公道網は再設計され、新たなラウンドアバウトの設置に加え、橋には第2車線と自転車専用レーンが導入される計画となっている。イモラはすでに複数のレースカテゴリーを開催しているが、今後は「ミュージック・パーク・アリーナ」と呼ばれるエリアで音楽イベントも実施される予定だ。このエリアはレース開催時にはファンゾーンとしても活用できるとされ、エンターテインメント性の強化も図られている。これら一連の近代化が実現すれば、イモラは再びF1開催地として名乗りを上げるための重要な条件を整えることになる。伝統と現代性を融合させたこの改修が、将来のF1カレンダー復帰への切り札となるか注目される。
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