F1エミリア・ロマーニャGPの開幕を前に行われた木曜記者会見(パート1)には、フランコ・コラピント(アルピーヌ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)の3名が登壇。今季途中から復帰したコラピントは「まずは基本を大切にしたい」と落ち着いた姿勢を見せ、チームとの歩みを重視する姿勢を強調した。一方、マクラーレンで4勝を挙げて波に乗るピアストリは「勝てる準備は整っているが慢心はない」と語り、イモラでは再び厳しい戦いになると予想。ストロールはチームの開発停滞に課題を感...
Q:フランコ、まずはあなたから。F1に戻ってきたね。もう一度レースに出られること、どれくらい楽しみにしてる?フランコ・コラピント: すごく楽しみだよ。すべてがまた新しく感じられるし、ゼロからのスタートっていう感じかな。去年の最後の9戦を走ったあとにシートを離れることになったのは、自分の望んでいた形じゃなかったけど、振り返っていろいろ考える時間にはなったし、学びも多かった。戻ってこられて本当にうれしいよ。もちろん、こういうかたちで他のドライバーの代わりに出るのは望ましい状況じゃないけど、F1ってそういうもので、自分でタイミングを選べるわけじゃないからね。今はこのチャンスをしっかり活かして、できる限りのことをするつもりだよ。Q:準備はどうだった?この10日間くらいはどんなふうに過ごしてた?コラピント: 実は直前の数日間だけじゃなくて、その前からもいろんな準備をしてたんだ。サーキットにはいなかったけど、チームのためにシミュレーターでたくさん作業をしてた。レース週末中もマシンの開発に関わっていて、そこでマシンのことやチームが使っているツール、セッティングについて学べたのは大きかったね。別のチームから来た身としては、いろいろと違いがあって、その切り替えにはこういう準備がすごく役立った。そして、出場が決まってからは本格的にシミュレーターで集中的に取り組んでた。レース週末は久しぶりだから少し感覚が鈍ってるかもしれないけど、それもすぐに戻ると思ってる。Q:F1マシンを最後にドライブしたのはいつ?TPCの走行とか、それともアブダビ以来?コラピント: 発表の翌日にザントフォールトで走ったんだ。みんなが現地に入る1日前だったと思う。観客もけっこう多くて、いわゆるプライベートテストって感じじゃなかったね。Q:首の状態はどうだった?コラピント: 悪くはなかったよ。ただ、身体がまだ少し慣れてない部分があって、最初はちょっと大変だった。でも慣れるのに時間がかかるだけだし、問題ないと思ってる。イモラはフィジカル的にけっこう厳しいコースだから、モンツァみたいな楽なスタートではないけど、イタリアでのレースっていうのはうれしいね。ここにもモンツァにもいい思い出があるから、この週末が本当に楽しみだよ。Q:じゃあ今週末の目標は?コラピント: まずは自分のことに集中することかな。まだマシンに乗ってもいないから、明確な目標を立てるのは難しい。でも、少しずつ進んでいけば、いいところまで持っていけると思うよ。Q:ありがとう、フランコ。じゃあ次はランス。あなたはここイモラで過去3回連続でポイントを獲得しているし、F3時代はここで無敵だった。イモラでの強さの秘密を教えてくれる?ランス・ストロール: うん、なんかこのサーキットは昔から好きなんだ。すごくキャラクターのあるコースで、オールドスクールな雰囲気もあるし、走ってて楽しい。ここでのレースはいつも楽しみにしてるよ。Q:今シーズンについて聞かせて。開幕2戦はポイントを取れてたし、マイアミのスプリントもまずまずだったけど、ここ数戦はちょっと厳しい展開が続いてるよね。今のマシンにはどんな課題があると思う?ストロール: とにかくもっと速さが必要だと思う。マイアミでポイントを取れたのは良かったけど、あれも雨が降ったりしてちょっとした巡り合わせがあったからね。今のままだと、純粋な速さだけで毎戦ポイントを取るのは難しい。マシン全体のパフォーマンスを上げる必要があると思ってるし、常に改善に取り組んでるよ。Q:パフォーマンスって言っても、去年のマシンと比べてどう?ストロール: 去年のマシンとそこまで大きくは変わってないと思う。ただ、十分な前進ができてない。ほとんど同じっていう感じ。ラップタイムを上積みできてないし、開発が止まってる状態だと、他のチームにどんどん追い抜かれてしまう。今の僕らはまさにそんな状況にあると思う。Q:じゃあ、今年のマシンは去年よりも運転が難しい?ストロール: 別に難しくはないよ。去年と同じ感じ。でも、さっきも言ったけど、開発でラップタイムをしっかり稼げてないと、自然にポジションは下がっていく。それが今の僕らの課題だね。Q:問題っていうのは、サーキットごとの相性も関係してる?イモラでは期待していいのかな?ここは得意なコースだし。ストロール: もちろん、コースによって向き不向きはある。でも今年に入ってからいろんなタイプのサーキットを走ってきたけど、どこでも特別に良かったっていうレースはなかった。だから、今週末もどうなるかはやってみないと分からないね。Q:ありがとう。じゃあオスカー、君に移ろうか。昨日はイモラに来る前にブリジゲッラに立ち寄って、「ロレンツォ・バンディーニ賞」を受賞してたね。その体験について教えてくれる?オスカー・ピアストリ: すごく特別な経験だったよ。ああいう形での1日は、たぶんこれから先もそう何度もあることじゃないと思う。賞をもらえたこと自体もちろん光栄だったけど、それ以上に、すごく情熱的なイタリアのファンに会えたのが印象的だった。僕は赤いチームのドライバーじゃないのに、それでもたくさんの人たちが来てくれてて驚いたよ。あと、自分の遠い親戚にも会えたんだ。僕の名字のルーツとなる地域の人たちと会えたのは、本当に感慨深かった。イタリアのリッチャーナ・ナルディって街の名誉市民にもなったし。すごく特別な1日だった。これでまた「ホームレース」がひとつ増えたね、って感じ(笑)。Q:じゃあ話をレースに戻そう。開幕から6戦で4勝。今の流れ、本当に楽しんでるんじゃない?ピアストリ: うん、これで楽しくないなんて言ったら嘘になるよね。4勝できてるっていうのは素晴らしいスタートだし、コース上で結果を出せてるのはすごくうれしい。でも、個人的にもっと嬉しいのは、その結果を出すまでのチームの努力や準備が報われているって実感できるところかな。時々は運とか状況に助けられて勝つこともあるけど、今は「速いマシンがあって、自分自身もしっかり走れてるから勝ててる」って感覚があ...
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