元F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、2021年のF1エンジンレギュレーションの方向性によってはフェラーリのF1撤退は現実のものになるかもしれないと語る。フェラーリは、全てのF1世界選手権に参戦している唯一のメーカーであり、16回のワールドタイトル、15回のドライバーズタイトル、227勝を挙げ、F1で最も成功を収めたチームでもある。
しかし、2008年以降はチャンピオンシップから遠ざかっており、先週末のF1メキシコGPではセバスチャン・ベッテルがルイス・ハミルトンとのタイトル争いに敗れている。フェラーリの最近の低迷には、2014年にF1に導入された1.6リッター V6ターボ“ハイブリッド”も一因だと言える。FIAとF1は10月31日、2021年のF1エンジンとして、安価・簡素化された1.6リッター V6エンジンの導入を提案した。フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長は、フェラーリとF1の新オーナーであるリバティ・メディアが「戦略的発展に関してやや対立しているようだ」と述べ、2021年のF1エンジン次第ではF1撤退もありえると警告している。「我々が誕生したその日から、F1は我々のDNAの一部だった。しかし、砂場として認識できなくなるくらいに砂場を変えてしまったら、そこで遊びたいとは思わない」バーニー・エクレストンは、2021年のF1エンジンがフェラーリのF1撤退の決め手になるかもしれないと語った。「フェラーリは、勝てなければ新しい規約を提案するだろう。自分たちが苦労し、お金をサポートできないと考えるような規約になれば、彼らは撤退するだろう」とバーニー・エクレトンは The Independent にコメント。フェラーリは、前回の契約更新時にもF1撤退をちらつかせてきたが、バーニー・エクレストンが賞金を増額したことで契約にサインした。フェラーリは、F1への“歴史的貢献”によって毎年推定6000~7000万ドルの賞金を受け取っており、チャンピオンチームであるメルセデスよりも多くの賞金を受け取っている。しかし、今年1月にF1を買収したリバティ・メディアは、予算制限の導入と公平な条件の賞金の配分をチームに発表すると見られている。つまりフェラーリの特別待遇は廃止される可能性が高い。バーニー・エクレストンは「フェラーリは予算制限などは望んでいない。使えるだけの資金を使いたがっているし、私はずっと『資金を使えないチームは去らなくてはならない』と言ってきた」「3~4チームしか残らないのであれば、何かやらなくてはならないだろうが、実際にはそんなことにならないので誰も何もしようとしない。全チームがそんな余裕はないと言うのであれば、参戦しなければいいだけの話だ」2021年のF1エンジン案は、V6エンジンは継続されるものの、再設計が必要になるため、フェラーリだけでなく、既存のエンジンサプライヤーも反発している。メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは「表面的には同じで、大きな変更はなさそうに見えるかもしれない。しかし、実際は大きな変更がある」とコメント。「新しいコンセプトの考案については、創造性を手放すべきではない。今後3年間は並行開発コストがかかるかもしれないからだ」フェラーリをF1から撤退させたCEOになったらどんな気分かと質問されたセルジオ・マルキオンネは「最高の気分だろう」とコメント。「F1に代わる戦略に取り組んでいるし、それはもっと合理的なものだ」関連:フェラーリ会長、2021年のF1エンジンの方向性次第ではF1撤退を示唆
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