マックス・フェルスタッペンは、F1公式サイトが毎年実施している年次投票において、F1のチーム代表たちから5年連続でドライバー・オブ・ザ・イヤーに選出された。2025年のF1世界選手権は最終的にチャンピオンシップをわずか2ポイント差で逃したが、それでもなお、そのパフォーマンスはチーム代表たちから最も高く評価された。
この投票は、F1グリッドに参戦する10チームすべての代表に対し、個人のランキングは非公開としたうえで、その年のトップ10ドライバーを選出するリストの提出を求める形式で行われる。その後、現行のF1ポイント制度に基づき、各順位に得点を割り当て、1位には25ポイント、10位には1ポイントを付与。全代表のスコアを合算することで最終ランキングが決定される。直近9戦で6勝を挙げる圧巻の終盤戦を見せたマックス・フェルスタッペンは、チーム代表たちから最も多くの支持を集め、トップの座を確保した。2位には、2025年F1ワールドチャンピオンで今季7勝を挙げたランド・ノリスが続いた。選手権序盤のペースセッターだったオスカー・ピアストリは、代表投票で3位に選出され、最終的なドライバーズランキングと同じ評価を受けた。メルセデスのジョージ・ラッセルは4位に入り、昨年のこの投票から2つ順位を上げた。2勝と7回の表彰台を獲得した力強いシーズンが評価された形だ。フェルスタッペンが示した存在感11月30日に行われたカタールGP(ルサイル・シティ)では、フェルスタッペンが勝利を挙げ、シーズン終盤にかけての猛烈な追い上げを象徴する一戦となった。F1のチーム代表たちは、こうした一貫した強さと勝負強さを理由に、再びフェルスタッペンを年間最高のドライバーとして選出している。中団から上位まで広がった評価5位にはフェルナンド・アロンソが入った。自身にとって最も強いシーズンとは言えなかったものの、ドライバビリティの難しいアストンマーティンを操った走りが印象に残り、昨年から4つ順位を上げた。6位にはカルロス・サインツJr.が続いた。後半戦に2度の表彰台を獲得するなど、シーズン終盤に存在感を示した点が評価された。7位はシャルル・ルクレールで、勝利のない難しいシーズンとなったフェラーリでの戦いが反映された結果となった。8位にはオリバー・ベアマンが入り、今回のランキングで最高位の新顔となった。さらに、2026年からレッドブル加入が決まっているアイザック・ハジャーもトップ10に名を連ね、レーシングブルズでの力強いデビューシーズンが評価された。トップ10の最後は、239戦目にして初表彰台を獲得したニコ・ヒュルケンベルグが締めくくっている。ルイス・ハミルトンはトップ10圏外一方で注目を集めたのが、ルイス・ハミルトンの不在だ。2025年シーズン開幕前、メルセデスからフェラーリへの移籍は大きな話題を呼び、マラネロでの新章に高い期待が寄せられていた。しかし結果として、ハミルトンはF1キャリアで初めて未勝利かつノーポディウムのシーズンを終え、全24戦を戦った末のドライバーズランキングは6位にとどまった。こうした成績を背景に、各チーム代表が独自に選出するトップ10ドライバー投票では、ハミルトンの名前は最終リストに含まれなかった。チーム代表たちの評価という形で、2025年シーズンの苦戦が明確に示された結果と言える。投票に参加したチーム代表今回の投票には、アンドレア・ステラ、トト・ヴォルフ、ジェームス・ボウルズ、アラン・パーメイン、アストンマーティンのシニア・リーダーシップ・チーム、小松礼雄、ジョナサン・ウィートリー、そしてスティーブ・ニールセンが名を連ねている。フェルスタッペンの5年連続受賞と、ハミルトンのトップ10圏外という対照的な結果は、2025年シーズンの勢力図とチーム代表たちの評価の変化を端的に示すものとなった。
全文を読む