シャルル・ルクレール(フェラーリ)のエンジニア陣が、2026年型パワーユニットのバッテリー運用において、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)側よりも理解を進めている可能性があると指摘されている。2026年F1の鍵となるエネルギーマネジメントは、依然として各チームが手探りの状態にあり、その差がレース中のパフォーマンスに直結し始めている。
ルクレール側が示した“電力運用の差”日本GP後、スカイスポーツF1でカルン・チャンドックは、フェラーリ内での両ドライバーの差について言及した。ハミルトンはレース中、ストレートでのパワー不足を繰り返し訴え、同じマシンを駆るルクレールに対してバックストレートで大きく接近される場面もあった。両者のパワーユニット自体は同一仕様であることから、この差はバッテリーのエネルギー放出や回生の制御、すなわちソフトウェアおよび運用面に起因している可能性が高い。チャンドックは「ルクレール側のガレージで行われていたことは、ハミルトン側よりも優れていた」と指摘し、現時点ではルクレール陣営のほうが新世代バッテリーの扱いにおいて先行しているとの見方を示した。2026年F1で顕在化する“電力戦争”今季のパワーユニットは電動出力が大幅に増加しており、ブーストやオーバーテイクモードの使い方がラップタイムに直結する構造となっている。そのため、単純なエンジン性能ではなく「どの区間で、どれだけ電力を使うか」という戦略が、ドライバー同士の直接的な競争力を左右している。今回の日本GPでも、セーフティカーの影響で一時的に順位を上げたハミルトンだったが、最終的にはルクレール、ジョージ・ラッセル、ランド・ノリスにオーバーテイクを許し、6位まで後退した。この展開は、エネルギー運用の最適化が不十分であれば、レース終盤にかけて防御力が低下することを示している。フェラーリが抱える“ソフトウェア調整”の重要性フェラーリは現在、パワーユニットのアップデートを計画しているが、現行レギュレーション下ではハードウェアの大幅変更は制限されている。そのため、実際の改善はソフトウェア調整に依存することになり、特に問題視されている“スーパークリッピング”の解消が焦点となる。エネルギーの放出タイミングが最適化されなければ、ストレートでの失速や不安定な加速を招き、今回のハミルトンのような状況に直結する。4月のインターバル期間には、各チームがこのエネルギーマネジメントを最優先課題として解析を進める見通しであり、マイアミGPに向けた勢力図を左右する重要な要素となる。