シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年の新F1レギュレーション下では、オーバーテイクに必要なものがこれまでとは変わりつつあると語った。ルクレールによれば、いまや勝負を左右するのは単純な度胸ではなく、バッテリー使用を見据えた戦略的な判断だという。開幕戦オーストラリアGPでは、序盤9周だけで首位が7回入れ替わる激しい攻防が繰り広げられた。
ルクレールは先頭集団の中でジョージ・ラッセル(メルセデス)と何度もポジションを入れ替えたが、フェラーリがバーチャルセーフティカー中の重要なピットストップを見送ったことで、最終的にはラッセルに後れを取った。それでもルクレールは26周目まではレースをリードしていた。序盤の攻防で何度も首位交代オープニングラップからの戦いでは、ルクレールとラッセルが今年導入された強力な電動ブーストとオーバーテイクモードを活用し、1周の中で何度も順位を入れ替えた。ある場面では、エンジニアからその周にオーバーテイクモードを使えると告げられたルクレールが、「これはマリオカートのキノコみたいだ」と応じる場面もあった。オーバーテイクモード、あるいはブーストモードを使えば大きなパワー上乗せを得られる一方で、その代償としてバッテリーを大きく消耗し、同じ周のうちに抜き返される脆さも生まれる。F1は、今年のオーストラリアGPでは120回のオーバーテイクがあったと誇っており、2025年の45回を大きく上回ったが、ルクレールはオーバーテイクを成立させるために求められる技術そのものが変わったと説明した。ルクレール「勇気ではなく数手先を読むレースになった」「この新しいルールは、レースの進め方やオーバーテイクのやり方を間違いなく変えると思う」とシャルル・ルクレールは語った。「以前は、誰が一番遅くまでブレーキングを我慢できるか、つまり誰が一番勇敢かという部分が大きかった。でも今は、ひとつひとつの動きの裏に、もう少し戦略的な思考がある」「ブーストボタンを押すたびに、その代償をあとで大きく払うことになると分かっている。だから常に数手先まで考えて、最終的に自分が先頭に立てるようにしようとする。間違いなく、これまでとは違うレースのやり方だ」アルバート・パーク特有の条件も影響新ルールに対するドライバーの反応は全体として否定的なものが目立っているが、メルボルンのアルバート・パークというコースレイアウトが、その難しさをより強く表面化させた可能性もある。このサーキットでは、ラップの約78%をフルスロットルで走行する一方、0.4秒以上の強いブレーキングを行うポイントはわずか3か所しかない。さらにコース上には4本のストレートがあるため、オーストラリアではバッテリーを使う機会は多かったが、回生できる場所は非常に限られていた。ラッセル「サーキットごとに見え方は変わる」開幕戦を制したジョージ・ラッセルは、この状況は他のサーキットではまた違って見えるはずだと指摘した。とりわけ今週末の第2戦中国GPが行われる上海インターナショナル・サーキットでは、その傾向が変わるとみている。「このレギュレーションで興味深いのは、行くサーキットごとに常に同じ展開になるわけではないということだ」とジョージ・ラッセルは述べた。「次は上海に行くけど、あそこには長いストレートが1本ある。だから多くのドライバーは、その1本のストレートでエネルギーの大半を使うことになるはずだ」「ここメルボルンのように4か所に分けて使う必要はない。みんな本当に批判が早すぎる。まずはやってみるべきだ」「ドライバーは22人いる。自分たちが最高のマシンを持っていて、タイヤデグラデーションも少ない時こそ、我々は一番満足している。でもその一方で、他のみんなはレースがつまらないと文句を言う」「今はドライバーたちが完全には満足していないのに、みんなレースは素晴らしかったと言っている。すべてを同時に手に入れることはできない。だから、あと数レースは様子を見るべきだと思う」
全文を読む