2025年F1カナダGPのフリー走行2回目(FP2)を前に、フェラーリはシャルル・ルクレールがセッションを欠場することを正式に発表した。FP1でのクラッシュにより、彼のマシン「SF-25」のサバイバルセルに損傷が確認されたため、シャシー交換が必要になったという。ルクレールは、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで行われたFP1の開始20分以内にターン3でブレーキングをミスし、シケインをショートカット。壁との距離を誤った結果、左側のウォールに接触し、赤旗中断を引き起こした。
当初は軽微な接触と思われていたが、チームによる検査の結果、予想以上に深刻なダメージが判明。フェラーリはFP2直前に「FP1でのクラッシュにより、SF-25のサバイバルセルを交換する必要があるため、シャルル・ルクレールはFP2を欠場する」との声明を発表した。なお、F1の規定により、ルクレールはFP3からの走行再開が許可されている。金曜のロングランデータが不足、ハミルトンにも影響FP2を欠場することで、ルクレールはレースシミュレーションやセットアップ調整の機会を失うこととなる。フェラーリにとっては、特に高燃料での走行データが不足する痛手となる。また、ルクレールの不在はメルセデスのルイス・ハミルトンにも影響を及ぼす可能性がある。FP2で両者が異なるタイヤプランを担当するはずだったため、比較データの収集が困難になると見られている。スカイスポーツF1のマーティン・ブランドルはFP2前に次のように述べた。「土曜じゃなくて今日でよかったと思う。あのクラッシュ、見た目以上に大きなダメージだったね。ホイールが外れて戻ってくる時に、ドライブシャフトやギアボックスのあたりを壊してしまう。フロントも同様だ。これはただの小クラッシュではないよ」「高燃料ランを担う1台を失うのはチーム全体にとって大きな痛手だし、ルクレールとハミルトンの週末にも影響する。だからこそ、明日のFP3は彼らにとって極めて重要になるだろう」