シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)は、2024年F1第1戦バーレーンGPの決勝を4位でフィニッシュ。レース中に右フロントブレーキに問題が発生し「対処が不可能だった」と主張した。序盤は2番手をキープしていたルクレールだったが、メルセデスのジョージ・ラッセルとチームメイトのカルロス・サインツに2度にわたってオーバーテイクされた。
その後、ラッセルの前に出て4位でフィニッシュしたものの、チェッカーフラッグが振られたときにはサインツから14秒遅れと低迷した。ルクレールは序盤、ターン10の左コーナーで減速に苦労しており、ブレーキが機能していれば2位も可能だったのではないかと疑っている。「最初の15周は無理だった。問題は周回を重ねるごとに悪化していたので、(ターン)9/10でのブレーキングは前のラップを基準にしていた。いつも遅すぎると感じていたけど、問題はかなり悪化していたので、毎回、3メートル手前でブレーキをかけたけど、それでもロックしてしまった」とルクレールは語った。「15周目か20周目には問題が安定してきた。チームから無線で右フロントと左フロントで100度以上の差があると聞かされた。 その瞬間、僕にできることはクルマを持ち帰ることだと理解した」「正直なところ、レース全体を通して問題が改善されることはなかった。周回を重ねるごとに問題が悪化しなくなったことで、もっと安定した走りができるようになった」「すべてを考えれば、4位でフィニッシュできたことは本当に良かったけど、この結果にはとてもがっかりしている。正直なところ、今日は2位になる可能性は非常に高かったと思う」なぜこのような問題が起きたのか、その原因について心当たりがあるかどうか質問されたルクレールは「ノー」と答えた。ルクレールは、ターン10でメルセデスのラッセルがコースを大きく飛び出した際にドアを開けていなければ、ブレーキのミスファイヤーでラッセルをオーバーテイクするのは難しかっただろうと考えている。「もし彼があのミスをしなければ、僕のほうが速かったとはいえ、ジョージをオーバーテイクするのはとても難しかったと思う。彼は最終コーナーでかなり速かったからね。ブレーキの問題があったので、僕はかなり離れたところから抜きに行かなければならなかったし、そのリスクを冒すのは難しかった。もし彼がミスをしなければ、とても難しかっただろうね」フェラーリはドライバーたちがレーススティントを通じて競争力のあるペースを維持できるよう、SF-24マシンの全面的な改良に取り組んでいる。ルクレールは、バーレーンGPでフェラーリが2番目に速いチームであることが、昨季のタイヤ・デグラデーション問題を克服したことを証明したと確信している。「今日は自分のレースから得るものは何もなかったと思う」とルクレールは振り返った。「レース終盤のペースを聞いていて驚いた。ペースが完全に外れていると感じていたクルマでそれなりにいいラップタイムだったからね。右フロントブレーキがうまく作動しなかったので、その対策としてブレーキバランスとエンジンブレーキングを完全に変更しなければならなかった」「全体的に見れば、このような問題でペースは予想以上に良かった。でも、本当のペースを正確に知るのは難しい」サインツはセルジオ・ペレスのレッドブルに5秒差まで詰め寄ったものの、マックス・フェルスタッペンが全ラップをリードし、22秒のマージンを築いた。レッドブルが予想していたほど先を行っているかと問われたルクレールは、問題が起きるまではフェルスタッペンにプレッシャーをかけるのに十分な立場にあったと自信を持っていたと認めた。「やはり難しいね」とルクレールは語った。「今朝はレースに向けてかなり楽観的だった。レースペースに関しては自分のマシンの方が良い位置にあると思っていたけど、今日はそれを確認できなかった」「また、マックスと僕たちの間にあるギャップが、自分たちが予想していたものと同じか、それよりも大きいかどうかを確認するにはジェッダまで待たなければならない」「違うのは確かだ。僕サイドでね。小さな問題ではなかったし、本当にフィーリングが悪かった。だからドライビングの仕方をかなり変えなければならなかったし、ブレーキングポイントもかなり犠牲にしなければならなかった。だから、全体的に見れば、かなりのパフォーマンスがあったと思う。でも、それがどれほどのものだったかを言うのは難しい」