F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、2019年にシャルル・ルクレールがフェラーリに必要な新しいエネルギーをもたらすと考えている。フェラーリのジュニアドライバーであり、今年ザウバーでF1デビューを果たしたシャルル・ルクレール(21歳)は、F1アゼルバイジャンGPでの6位を含めた目覚ましい活躍を見せ、ザウバーの48ポイントのうち39ポイントを獲得。チームのコンストラクターズ選手権8位に大きく貢献した。
その活躍が認められ、2019年にはキミ・ライコネンに代わってフェラーリに加入。4度のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルとチームを組む。フェラーリ史上2番目に若いドライバーとなるうシャルル・ルクレールには大きなプレッシャーが科せられることになるが、かつてフェラーリのテクニカルディレクターを務めたロス・ブラウンは、シャルル・ルクレールはフェラーリで輝きを見せると太鼓判を押し、今シーズンを失敗に終えたチームを鼓舞し、2019年のタイトル獲得のための原動力となると考えている。「シャルル・ルクレールはスピードと才能という点で本当に印象的だった」とロス・ブラウンはコメント。「だが、これから彼は重要なステップを果たさなければならない。彼のフェラーリ加入はチームを後押しし、ベッテルの来年のやる気を高めることになるだろう」シャルル・ルクレールは、F1アブダビGP後にヤス・マリーナ・サーキットで開催されたピレリのタイヤテストでフェラーリのドライバーとしての仕事を正式に開始。2日目に走行したルクレールは、前日のセバスチャン・ベッテルのタイムを0.36秒上回って総合トップタイムを記録している。ロス・ブラウンは、今年のチャンピオンシップを失望のシーズンで終えたフェラーリには、スピリットを復活させるための起爆剤が必要だと語る。「勝つことが可能だと思われたワールドチャンピオンシップに勝てなかった場合、何がうまくいかなかったのかを理解するための質問が求められることは避けられない」とロス・ブラウンは語る。「その問題のチームがフェラーリである場合、それはフェラーリのトップだけでなく、イタリアという国レベルの問題に発展する。私自身もフェラーリでの10年間でそれを見をもって経験している」「フェラーリは両方の選手権で2位でフィニッシュしたことを非難されている。イタリアではそれは単に十分ではないからだ」「セバスチャン・ベッテルは、ルイス・ハミルトンにとって好敵手だったが、彼は勝てるはずのレースのすべてに勝つことができなかったし、ハミルトンが優勝候補ではないレースでも勝てなかった」「だが、マラネロには満足できる要因もある。フェラーリは10年ぶりに6勝を挙げ、ポールポジションから6回のスタートを切った」「2年以上かけて、チームはメルセデスとのパフォーマンス差を縮めた。20166年には1周あたり1秒の差があった」「セルジオ・マルキオンネ(フェラーリ前会長)が推進した技術マネジメントの刷新が、今年になって実を結んだ」」「最も重要なことは、それがチームの運営方法に新しいアプローチをもたらし、チームに新たな精神をもたらしたことだ」