ケータハムが、F1から撤退するのでないかとの憶測が広まっている。ケータハムは、エンジン供給元のルノーとギアボックスの供給を受けているレッドブルに対して支払いが遅れているとも報じられており、ケータハムのオーナーであるトニー・フェルナンデスがF1チーム売却を考えているとも噂されている。
実際、トニー・フェルナンデスは、ここ数ヶ月間F1パドックに姿を見せていない。F1モナコGPの予選が開催された24日(土)も、トニー・フェルナンデスは、自身が所有するロンドンのサッカーチーム、クイーンズ・パーク・レンジャーズがプレミアリーグに昇格するのを見届けていた。The Edge Malaysia は、トニー・フェルナンデスが、F1チームだけでなく、自動車会社であるケータハムを含めて6億ドル(約611億円)で売却しようとしていると報道。トニー・フェルナデスの事業は良いニュースがなく、3月にはケータハムがルノーと提携して進めていたベンチャー事業の中止が発表されており、また、Malaysian Reserve は、“ケータハム・ジェット”の名前を冠した高級エアラインの計画も挫折したと伝えている。Bloomberg は、売却についてトニー・フェルナンデスに問い合わせたが、電話にもメールにも返答はなかったと伝えている。トニー・フェルナンデスは、今年1月「2014年に最下位となるようなことがあれば、続けることはないと思う。これで終わり、最後のチャンスだ。少しは進歩していると感じられることが必要だ」と述べていた。ケータハムは、各チームが独特なサーキットに対応した“モナコ仕様”を投入する今週末のグランプリに前戦スペインGPと同じクルマを持ち込んでいることが明らかになっており、予選でも直接のライバルであるケータハムに完敗。予選を終えた小林可夢偉も「基本的にスピード不足、これが一番大きい理由なので、クルマとしてはこれ以上求めるのは難しいかなと。乗っている方もかなり辛いので、早くいいクルマが出来上がればいいなと思っています」と落胆気味に述べている。