カルロス・サインツJr.は、スクーデリア・フェラーリを離れた場合、F1で勝つのは「数年間で最後のチャンス」となることを認め、アブダビGPでの優勝に照準を合わせている。カルロス・サインツJr.はヤス・マリーナ・サーキットで3番グリッドを獲得したが、2台のマクラーレンには敵わず、ランド・ノリスがオスカー・ピアストリを抑えてフロントローを独占した。
プラクティスではマクラーレンが圧倒的な強さを発揮したが、Q1でトップタイムを記録し、続くQ2でも同様の結果を残したサインツが真の強さを発揮した。しかし、最後のセッションではマクラーレンのMCL38が息を吹き返し、ノリスがピアストリにコンマ2秒の差をつけてポールポジションを獲得した。これにより、サインツは2列目からのスタートとなった。「Q1とQ2では、とてもうまく、とてもクリーンなラップを走ることができたと感じている」とサインツはメディアに語った。「おそらく予選の序盤でマシンの限界を見つけ、自分自身と、ひょっとしたらチームにもポールポジションを狙えるかもしれないという希望を持たせてくれた」「しかし、この2人がQ3で良いラップを走り始めた途端に...。僕のラップはかなり良かったと思う」「もちろん、常に少しずつ変えたいと思うところはある」「でも、ランドがターン9でうまくいかなかったとか、ちょっとミスをしたとか言うのを聞くと、それは誰にとっても同じことだと気づく」「僕たちは週末を通してコンマ3~4秒遅れだった。予選ではコンマ2秒差に詰め寄れたし、明日のレースでは彼らのペースに追いついて戦えることを期待している」アブダビでは2台のマクラーレンを打ち負かすことを目指すカルロス・サインツJr.フェラーリはタイトル獲得に向けて厳しい戦いを強いられるフェラーリがマクラーレンとの21ポイントの差を覆してコンストラクターズ選手権で優勝を果たすのは、さらに厳しいものとなった。シャルル・ルクレールは19番手からのスタートとなる。ルクレールはエネルギーストアの交換により10グリッド降格が確実視されていたが、さらに第1コーナーでのトラックリミット違反により、Q2で脱落した。「すでに非常に難しい状況だったと思う」とサインツは認めた。「週末が始まる前から、すでに不可能に近い状況だった」「そして、FP1に到着したとき、シャルルのバッテリーが走行前に切れてしまい、グリッド降格ペナルティは明らかに大きなショックであり、大きな打撃だった」「その上、シャルルにはQ2での状況もあった。明らかに状況をより困難にした」「しかし同時に、たとえ僕たちふたりがQ3で完璧なラップを刻み、優勝争いまですることになったとしても、このふたりは依然として上位にいる可能性が高い」「だから、常に難しい状況だった。ただ、僕たちの状況をさらに難しくしただけだ」「しかし、明日チェッカーフラッグが振られるまでは何が起こるかわからない。そして、僕は何が起こっても戦い続けるつもりだ」「後方からスタートするシャルルは、獲得可能なポイントをすべて獲得するために全力でプッシュするだろう。そして、マクラーレンがどうなるか見てみよう」フェラーリでのラストレースで勝利を目指すサインツチームメイトがタイトル争いから脱落したことで、サインツは、フェラーリのタイトル獲得の望みを高めるためにマクラーレンに挑む責任が自分にあることを認めている。しかし、ウィリアムズでの新チームでの挑戦は短期的にはそのチャンスを与えてくれないため、フェラーリでの最後のレースでは勝利を確実にしたいとも述べている。3位入賞を目指すかと尋ねられたサインツは、「いいえ、3位入賞は目指しない。なぜなら、僕たちはもっとやれるとわかっているし、明日失うものも少ない」「今日以上の結果を出す必要があることは分かっているし、明日はそれを目指すつもりだ。なぜなら、1つには、コンストラクターズ選手権のために必要だからだ」「優勝を狙うのであれば、明日はマクラーレンのどちらかがトラブルに見舞われ、シャルルがポイント圏内に返り咲く必要がある」「そして2つ目、僕も勝ちたい。これは、今後数年のうちに僕が優勝できる最後のチャンスかもしれないし、今後数年のうちに表彰台に上れる最後のチャンスかもしれない」「後悔を残さないようにしたいし、チャンスを逃したかもしれないという思いは絶対に抱きたくない」「だから、明日はいいポジションにつけていると感じている。でも、明日もまた頑張るよ」