カルロス・サインツJr.は、F1での将来を巡る決断に時間がかかっていることにストレスを感じていることを認めた。今シーズン終了後にフェラーリを離れるカルロス・サインツJr.が来年以降どこでレースをするかは当然サインツ次第だが、彼が下す決断は当然ながら複雑なものとなる。
カルロス・サインツJr.は、どんな決断をしたとしても、アルピーヌ、ウィリアムズ、ザウバー/アウディが競合する中で、グリッドの下位に下がることになるとわかっている。ただし、2026年に新しいパワーユニット規制が施行されれば、誰が優位に立つかは誰にも分からない。だからこそ、フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールからルイス・ハミルトンに交代すると告げられてから5か月が経った今も、カルロス・サインツJr.はどのチームに加入すべきかまだ迷っている。サーキットを離れた場所では、精神的に大きな負担となっている。今週末のイギリスグランプリを前に開催されたメディアセッションで、今後の移籍先について考えるのにどれくらいの時間を費やしているのか尋ねられたカルロス・サインツJr.は「正直なところ、かなり長い時間だ。嘘はつかない」と答えた。「月曜から木曜までは、サーキットに到着する前に、たくさんの電話がかかってきて、電話に多くの時間を割くことになる。マネジメントチームとのミーティングはもちろん、交渉中のチームともミーティングを行い、状況を把握し、全体像を把握しようとしている」「完全に切り離して充電できるというよりは、かなりストレスがたまり、時間がかかる。当然ながら、僕の心はまだどこか別のところにあり、自分の将来について考え、それがどうなるのか疑問に思っているので、理想的な状況ではない」「同時に、木曜日に到着してからは、エンジニアリングミーティングに参加した途端、パフォーマンスを発揮できるようになったように感じる。ヘルメットをかぶった途端、100%マシンに乗っていると感じられる」「オーストリアの週末は、私がまだ非常に高いレベルにあることを証明した。F1で最高のシーズンを送っている」「でも、いつも言っているように、偽善者になるつもりはない。安定した契約状況にある方が、今の状況よりも常にパフォーマンスが高いと信じている」カルロス・サインツJr.にとって、アルピーヌを選んだ場合、2026年からのエンジンパートナーがどうなるか不確実である。ルノーがF1撤退を検討していると伝えられているからだ。ウィリアムズについては、大きな過渡期にあり、いつ競争力を持つようになるかは保証されていない。アウディは有名なメーカーだが、どれくらいのスピードで立ち直れるかは疑問符がつく。2026年の計画や潜在的なパフォーマンスについて、これらのチームから情報を入手しようとするのもまた問題だ。「F1で何が起こっているのかを自分で理解しようとしても、それは推測や運に左右される部分がある」とサインツは言う。「僕が考えているのは、この移籍を短期的に、あるいは次の数レース、あるいは来年について判断しないことだ」「常に大局的な見地から物事を捉え、分析する必要がある。カルロスにとって5年後のために正しい決断だったのか、それともそうではなかったのか?」「だからこそ、僕は自分の人生の今後数年の結果に関わる重要な決断を下すために、できるだけ多くの時間をかけるつもりだ。自分自身に時間をかけることは妥当だと思う」カルロス・サインツJr.は、数日前オーストリアで表彰台に上った勢いをそのままにシルバーストンに今週末の挑む。「2022年にここで初めてF1で優勝した時から、シルバーストンはすでに僕にとって一番好きなトラックでした。間違いなく、あの日からさらに特別な場所になりました」とカルロス・サインツJr.は語った。懐かしむ時間はない。その年のF1-75でレースに戻りたいかと尋ねられたが、彼の答えは断固としたものだった。「SF-24はあらゆる点で優れている。たとえ、そのシーズンの進行を相対的な競争力という観点から評価しなければならないとしても。2022年のことはいつも素晴らしい思い出として残っているけど、僕は現在と、僕たちがすべきことに集中したいと思っている」“最適化”、そしてサインツが言う“現在”とは、最近導入されたアップグレード後の車両パッケージの最適化のことだ。「僕たちのプログラムには、車両上のさまざまな構成を比較することが含まれている。これは、数値が僕たちに伝えていることをを確認するためだ。これは行うべき作業であり、僕たちが望むように車両を機能させる鍵となることを期待している」