ジェンソン・バトンは、2014年F1マシンは、トルクが増加する反面、ダウンフォースが減少するため、運転するのが難しくなると考えている。2014年に導入される1.6リッター V6ターボエンジンは、燃料の流量が制限され、レブリミッターも低めに設定されるが、ERS(エネルギー回生システム)と組み合わせられることが、パワーはV8エンジンと同様のレベルになるといわれている。
だが、トルクの大幅に増加することになり、低い回転数でもホイールスピンを発生させる確率が増え、クルマはさらに扱いにくくなるとされている。シミュレーターでマクラーレンの2014年F1マシンを試したというジェンソン・バトンは、シミュレーターでの作業は重要だが、実際にドライバーが感覚を掴むのは1月にトラックで走ってからになるだろうと述べた。「パワーユニットを理解すること、どのようにパワーダウンしているかを理解するためにシミュレーターで走った。簡単にはいかなそうだからね」とジェンソン・バトンはコメント。「今後もシミュレーターでの作業はたくさんあるし、それ以外パワーダウンに役立つ作業に取り組んでいく」「僕たちの全員が、トルクがある状態には慣れていないと思う。F1で14年間レースをしているけど、一度もトルクがあったことはなかった。新しい経験になるだろう」「実際には、シミュレーターで走るよりも簡単だと思う。初期のオーバーステアをシミュレーターで感じるのはかなり難しい。最初の感覚はレースカーに乗っておしりで感じるものだ。現実はもっと楽だと思うけど、様子をみてみよう」「高速コーナーでは長くパワーがオフになるのでパワーダウンできない。ずっと待たなければならない」「それに今はそれほどダウンフォースがあるわけではないし、トルクが少ないわけでもないので、ちょっとでも膨らんだらアンダーステアでコースを飛び出してしまうだろう」「2014年マシンは、例えば、バルセロナのターン3なんかを走るのに、ただドライブすればいいということにはならない。トルクが多いので、すぐにリアを失うことになる。バランスの問題ではない。これまで一度も使ったことのないトルクがある」「これまで以上にドライブが楽しいということにはならないだろう。常にグリップと戦うことになると思うし、興奮はあまり増えないと思う」F1の楽しさが損なわれるうかと質問されたジェンソン・バトンは「速いマシンを手に入れられれば、上位を争えるのでOKだ」とコメント。「予選ラップでは、ポールを獲得しない限り、それほどの興奮はないかもしれない。それでもレースはエキサイティングだと思うし、もっと接戦になってバトルが増えると思う」「ダウンフォースが減少し、タイヤが減少し、トルクが増加するなど、まだまだ他にもたくさんある。ミスを犯しやすくなるだろうし、ちょっとGP2のようになるかもしれない」
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