2025年F1第12戦イギリスGPの週末に、YouTubeなどで活動する人気配信者「Angry Ginge」ことモーガン・バートウィスルが、F1展示車に損壊行為を働いた容疑で逮捕されていたことが判明した。ノーサンプトンシャー警察によると、被害を受けたのは2019年のレーシング・ポイントRP19で、「数千ポンド相当の損害」が確認されたという。
事件が起きたのは金曜日。現地では歴代F1マシンが展示されており、そのうちの1台であるRP19の車体に、チャーリー・クラーク(Chazza)やサムハム(Samham)と共に現場を訪れていたバートウィスルが関与したとされている。SNS上には、チャザがコックピットへの搭乗を試みる様子や、バートウィスルがセキュリティによって連行される画像が出回っていた。15時間の拘束、動画で釈明バートウィスルは後にYouTubeに「I got arrested at F1 Silverstone(F1シルバーストンで逮捕された)」という動画を投稿し、自らの視点から事の経緯を語った。「その車があって、俺とサム、チャズの3人で通りかかったんだ。そしたら周りの人たちが中に入ったり出たりしてたから、『おいチャズ、お前もやってこいよ』って。まあコンテンツクリエイターとしては、面白い瞬間を作るためさ。確かに面白い瞬間だった、あの牢屋のドアが閉まるまではな」バートウィスルによれば、チャズは実際に座席に座ったわけではなく、足をマシンの底にかけて体を支えたにすぎないという。また、車両左側に損傷があったとされているが、チャズがアクセスしたのは右側だったと主張している。「警備員が来たときには、チャズはもうマシンから降りていたし、実際に彼が中にいたところは見られていなかった。それでも冗談半分で『こいつ今入ってたぞ』って言ってみたんだ。場を盛り上げるための軽口だった。でも、警備が俺らの外見を記憶していたせいで、配信をやってたところに警察がやってきて、3人とも連れてかれたってわけさ」起訴は見送り、3人とも釈放ノーサンプトンシャー警察は、この事件に関与したとして3名を逮捕したが、その後起訴には至らず、全員が釈放されたことを明らかにしている。同週末にはこの件以外にも、ヒストリックF1エリアでのステアリングホイール盗難事件が発生しており、現場の警備体制や展示方法のあり方にも疑問が投げかけられている。観客との距離が近いことで知られるシルバーストンだが、F1主催者とサーキット側は、今後の展示方法や来場者管理の見直しを迫られそうだ。