2025年F1イギリスGPの週末が開幕し、フェラーリとマクラーレンによる直接対決が早くも火花を散らしている。F1史上最多勝利を誇るこの2チームの4人のドライバーが、金曜の2回のフリー走行いずれでもトップ4を占めた。FP1ではフェラーリが優位に立ち、ルイス・ハミルトンが1分26秒892で最速を記録。僅か0.023秒差でランド・ノリス(1分26秒915)、以下オスカー・ピアストリ(1分27秒042)、シャルル・ルクレール(1分27秒095)と続いた。
続くFP2ではマクラーレンが巻き返し、ノリスが1分25秒816のトップタイムをマーク。ルクレールに0.222秒、ハミルトンに0.301秒、ピアストリに0.470秒の差をつけた。なお、2人のドライバーが今回のFP1でF1公式セッション初出走を果たした。エストニア出身のポール・アロンはザウバーから、イギリス出身のアービッド・リンドブラッドはレッドブルから出走している。走行初日の展開FP1ではアストンマーティンとウィリアムズが、FP2ではハースが両ドライバーにハードタイヤを装着して走行を開始した。一方、多くのチームは主にミディアムタイヤを使用してロングランに取り組んでおり、ソフトで実際にロングランを行ったのはごくわずかだった。ピレリ チーフエンジニア シモーネ・ベッラのコメント「シルバーストンは、F1カレンダーの中でもタイヤにとって最も過酷なサーキットのひとつだ。多くの高速コーナーによる横方向の荷重だけでなく、摩耗の面でも厳しい。今日の2時間のフリー走行、特にFP2ではその一端が見られた。このことは、1ストップ戦略が可能ではあるものの、かなり際どい選択になることを意味している。ソフトとミディアムのパフォーマンス差は、当初のシミュレーションよりもやや大きく、0.5秒程度で落ち着いている。グレイニング(表面のささくれ)が特にソフトとミディアムで見られた点も重要で、気温が今日よりも低くなると予想される決勝でも同様の状況が起こると考えている」