ブリヂストンが、2009年F1マレーシアGPの予選を振り返った。ブリヂストンのソフトタイヤを履いたジェンソン・バトンが、驚異的なラップタイム1分35秒181を記録して、マレーシアGPのポールポジションを獲得した。バトンはパナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリを僅か100分の9秒しのいでポールポジションを獲得した。セパン・サーキットのコース状況は金曜日と比べるとゴムも乗って改善されたが、チームもドライバーも依然として新車とブリヂストンのスリックタイヤとの最高の妥協点を見つけるために苦心していた。
浜島裕英 (ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長)今日の走行の重要なポイントを教えてください。「今日は、ラップタイムが非常に接近していました。例えばプラクティス3では上位13台が僅か1秒の中に入っています。タイヤ性能に関しては、ベストラップにおいては、ソフトタイヤがハードタイヤに対して1周1.0〜1.3秒のアドバンテージがあります。ソフトタイヤは最初のタイムアタックでベストラップ・タイムを記録することが出来る傾向にあり、オーストラリアGPでスーパーソフトタイヤが見せたような性能の低下は見られませんでした。ハードタイヤは走行を開始して3〜4周目にベストラップを記録し、高い耐久性能を発揮することが分かっています。レースタイヤとしてはハードタイヤが適しているといえます」コースの状況は金曜日からどう変わって来ましたか。また、レースはいかに展開されると思いますか。「セパンのコースは、レースの週末を通して表面がどんどん良くなっていくサーキットです。これは高い気温のせいで、ゴムがコース表面に溶け込むからだと考えられ、グリップの面では非常に良いコースといえます。レースは戦略が重要になるでしょう。タイヤの性能低下に関してはソフトタイヤとハードタイヤの差がオーストラリアのように大きくないために、戦略は色々考えられそうです」