中東情勢の緊張が高まる中、2026年F1カレンダーの早期スケジュールに大きな影響が出る可能性が浮上している。アメリカ・イスラエル・イランを巡る軍事的緊張の高まりを受け、4月に予定されているバーレーンGPとサウジアラビアGPの開催可否が不透明になっているためだ。FIAとF1は現時点で状況を「注視している」としているが、もし開催が不可能と判断された場合、カレンダーには早い段階で約1か月の空白が生まれる可能性がある。そのため、代替開催地の検討が水面下で進んでいるとみられている。
最有力候補とみられるイモラ最も現実的な代替開催地として挙げられているのがイモラだ。エミリア・ロマーニャGPとして2024年までF1を開催しており、比較的短期間で開催準備が可能とみられている。ヨーロッパに拠点を置く多くのチームにとって、機材輸送を陸路で行える点も大きな利点だ。4月の気温は15度前後とやや涼しいが、レース開催には十分対応可能な環境とされている。ポルティマオも現実的な代替案ポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキット(ポルティマオ)も候補のひとつだ。同サーキットは2020年と2021年にパンデミック対応としてF1を開催しており、ドライバーやファンからの評価も高い。さらに2027年と2028年にF1復帰が決まっているため、運営体制の整備も比較的スムーズとみられている。イモラとの連続開催(ダブルヘッダー)という形でスケジュールを組むことも可能と考えられている。イスタンブールも候補だが天候が懸念トルコGPの開催地であるイスタンブール・パークも候補のひとつとして挙げられている。名物コーナー「ターン8」を持つ高速レイアウトはドライバーから高く評価されているが、4月のトルコ北西部は気温が低く雨も多い。2020年のF1復帰時にも路面コンディションが大きな課題となった。ドイツ復活の可能性ニュルブルクリンクやホッケンハイムも理論上は候補となり得る。ニュルブルクリンクは2020年に「アイフェルGP」としてF1を開催しており、ホッケンハイムは2019年が最後のF1開催となっている。いずれもヨーロッパに位置するため物流面の利点は大きい。ただし4月のドイツは寒冷で雨や雪の可能性もあり、タイヤや路面温度の管理が難しくなる可能性がある。ポール・リカールやセパンという選択肢フランスのポール・リカールも代替候補として名前が挙がる。最後にフランスGPが開催されたのは2022年だが、4月の南フランスは比較的温暖で天候も安定している。また、マレーシアGPの開催地として知られるセパン・インターナショナル・サーキットも候補に挙げられている。2017年以来F1開催はないものの、サーキット自体は現在も高い評価を受けている。ただし東南アジア開催となるため物流コストは大きく、突然の代替開催としては欧州サーキットよりハードルが高いとみられている。現実的には欧州サーキットの可能性が高いもし中東ラウンドが中止になった場合、最も現実的な選択肢は欧州の既存サーキットになる可能性が高い。チームの拠点の多くがイギリスやイタリアなどヨーロッパに集中しているため、輸送や運営の観点からも短期間で対応しやすいからだ。イモラ、ポルティマオ、ポール・リカールといった近年F1開催実績のあるサーキットが、代替開催の有力候補として浮上する可能性が高いとみられている。