アウディF1チームを率いるジョナサン・ウィートリーは、F1参戦にあたっての明確な使命を打ち出した。チーム代表を務めるウィートリーは、アウディがF1に参戦する理由は「最終的に世界選手権を勝ち取ること」だと断言している。もっとも、その成功が即座に訪れるわけではない。アウディは2026年型マシン「R26」の発表時点で、タイトル争いに本格的に加わる目標時期を2030年シーズンと位置づけている。
「挑戦し、進化し、そして勝つために」アウディは初の正式F1マシンとなるR26のカラーリングを公開した。ライトとダークを二分する配色は、2025年末に披露されたコンセプトカーの進化形とも言えるデザインだ。2025年にザウバーの運営を完全に引き継いだアウディは、2026年から自社製パワーユニットを投入する。チームは「挑戦者」の立場から着実にステップを重ね、2030年までにチャンピオン争いに加わることを目標としている。ベネトン、ルノー、レッドブルで数々のタイトルを経験してきたウィートリーは、長年中団に甘んじてきたチームに「選手権を勝つためのメンタリティ」を根付かせたいと語る。「F1は世界で最も複雑なチームスポーツだ。原動力は人だ」とウィートリーは述べた。「我々の頂点への道のりは明確な計画に基づいているが、それを定義するのはマインドセットだ。レジリエンス、精密さ、そして尽きることのない好奇心が必要になる」「我々はそれを体現するチームを築く。挑戦し、進化し、そして最終的には勝つためにここにいる」R26が示す“アウディF1”の現在地R26のカラーリングは、フロントにチタニウム調の色味を採用し、エアボックスやサイドポッドの縁には「ラバレッド」がアクセントとして配されている。リアはブラックを基調に赤を対比させ、スポンサー表記と「フォーリングス」のロゴが全体を引き締めている。ザウバーからアウディへの移行は段階的に進められてきた。体制面では変革を管理するだけでなく、アウディ参戦に向けた基盤づくりを担う人材が次々と配置されている。開発拠点はスイス・ヒンウィルに加え、ドイツのノイブルク、そして英国ビスターのテクノロジーセンターへと広がっており、総合ワークス体制の構築が進んでいる。「このマシンは、我々の施設全体にわたる、非常に才能ある人々が積み重ねてきた何千時間もの努力の結晶だ」とウィートリーは語った。「今日は大きな誇りと同時に、謙虚な気持ちでこの旅を始める日でもある。これは長いキャンペーンの初日にすぎない」「我々の使命は、チャンピオンのDNAをチームの隅々にまで浸透させることだ。レジリエンス、精密さ、そして尽きることのない好奇心を備え、パフォーマンスを追求する文化を築く」「1周ごと、1回のデブリーフごと、1レースごとに強くなるチームを作る。その挑戦こそが、我々にとっての原動力だ」まずはバルセロナで第一歩長期目標を掲げつつも、アウディの最初の一歩は現実的だ。チームは1月26日から30日にかけて、カタルーニャ・サーキットで行われるシェイクダウンテストに参加する。5日間のうち3日間で走行が許可されており、貴重な走行距離を稼ぐ重要な機会となる。アウディF1の挑戦は、まだ始まったばかりだ。しかしウィートリーの言葉が示す通り、その視線の先にあるのは、あくまで世界選手権の頂点である。
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