アストンマーティンは、角田裕毅がリザーブドライバーとして加入する可能性をめぐる噂にコメント。2026年のF1シーズンにおけるフルドライバーロスターを「追って発表する」と述べた。これは、アストンマーティンの現リザーブドライバーのひとりであるフェリペ・ドルゴヴィッチが2025/26年のフォーミュラEシーズンからアンドレッティに加入することを発表した直後のことだ。
ドルゴヴィッチは先週、アンドレッティのフォーミュラEチームでフルタイム参戦することを正式に発表した。ブラジル人ドライバーのこの決断は、昨季のフォーミュラEで代役として2戦に出場し、ベルリンで7位という最高成績を収めた経験に続くものだ。2022年にF2(当時GP2)のチャンピオンとなったものの、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが契約を維持するアストンマーティンにおいて、近年レースシートを獲得することはできなかった。ここ数年はテストやフリー走行1回目の出走に限られており、直近では今季のハンガリーGPでアロンソの代役としてFP1に出走していた。もうひとりのリザーブドライバーであるストフェル・バンドーンは、近年フォーミュラEや世界耐久選手権での参戦と並行してF1活動を続けている。しかし、PlanetF1.comが状況に近い筋から得た情報によれば、ドルゴヴィッチは12月6日に母国ブラジルで開幕する新シーズンのフォーミュラEを前に、アストンマーティンとの関係を解消する見込みだという。ドルゴヴィッチの離脱により、アストンマーティンの2026年ドライバーロスターには空席が生じることになる。そこに現在レッドブルで走る角田裕毅の名前が候補として挙がっている。角田裕毅は2026年シーズンにアイザック・ハジャーにシートを譲ると広く見られており、長年の支援者であるホンダの離脱によって、レッドブル内での将来は不透明になっている。一方、アストンマーティンは2026年からホンダとの待望のテクニカルパートナーシップを開始する予定だ。レッドブルは米フォードと協力し、自ら設立したパワートレインズ部門で初めて独自エンジンを製造する。アストンマーティンは火曜日にPlanetF1.comに声明を出し、次のように述べた。「アストンマーティン・アラムコは、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールを2026年末まで契約済みのレースドライバーとして擁している。来季のより広いドライビングスカッドについては、追って発表する」角田裕毅は2021年にアルファタウリ(現レーシングブルズ)でF1デビューを果たし、2025年シーズン序盤にリアム・ローソンに代わってレッドブル昇格を果たしたが、その後は苦戦が続いている。これまで15戦中5戦でしかポイントを獲得できず、モナコGPからハンガリーGPまで7戦連続でノーポイントという厳しい時期もあった。しかし夏休み以降は改善の兆しを見せ、直近のアゼルバイジャンGPではレッドブル移籍後最高位となる6位を獲得した。ただし、18周新しいミディアムタイヤでDRSも使いながら、ハードタイヤで走るローソンのレーシングブルズを抜けず、5位を逃した。角田裕毅は昨年、アストンマーティンについて「ホンダとの関係が深まることで、自分にとって長期的な行き先になる“かも”しれない」と語っていた。