エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンに加わり、2026年F1マシン設計に全力を注いでいる。その姿勢をチームのランス・ストロールが「トランス状態」と表現し、その影響力を熱く語った。レッドブルで数々のタイトルを築いた名エンジニアは、2026年から導入される新レギュレーションを見据えて設計に没頭。アストンマーティンの工場に新たな文化と活力をもたらし、チームを大きく鼓舞しているという。
ニューウェイはレッドブルでのガーデニング休暇を終え、3月1日に「マネージング・テクニカル・パートナー」としてアストンマーティンに加入した。英国人エンジニアは、今季のアストンマーティンAMR25については一切関与していないとされる。ローレンス・ストロールがオーナーを務めるチームは、今季のコンストラクターズ選手権で6位に沈み、いまだ表彰台を獲得していない。ニューウェイは2026年から導入される新レギュレーションに集中していると報じられている。その規則には、前後ウイングのアクティブ・エアロダイナミクスや、電力依存度を高めた新型パワーユニットが含まれる。この大改革は、1991年にジョーダン・グランプリとしてF1参戦を開始して以来、アストンマーティンが初めて一貫して上位を狙えるチャンスとなる。「今のエイドリアンはトランス状態で来年のマシンを描いていると思う」とランス・ストロールは語った。「彼は新しいレギュレーションにすごく情熱を持っていて、わくわくしているんだ」「素晴らしいのは、その新レギュレーションに対して、そして新しい環境、新しいチームの中で、どれほどの情熱や集中力、努力を注いでいるかということだ。そして彼はチーム全体を鼓舞し、工場の中により健全な文化を築き上げている。本当に素晴らしいことだ」「彼はこんなにも長くやってきて、このパドックの誰よりも多くのタイトルを獲得している。それがすべてを物語っていると思う」ニューウェイはこれまで、ウィリアムズ、マクラーレン、レッドブルを率いて数々のワールドタイトルをもたらしてきた。しかしストロールがこれほど強気かつ饒舌に語るのは珍しいことだった。そのため、ニューウェイについて話すときに満面の笑みを浮かべていた理由を問われた。「だって、エイドリアン・ニューウェイが来年のマシンを作っていることに、笑わない理由なんてないと思うから」とカナダ人ドライバーは答えた。「とてもエキサイティングな時期なんだ」