2026年にF1グリッドへ加わる唯一のルーキーとなるのが、レーシングブルズから参戦するアービッド・リンドブラッドだ。F2をわずか1シーズン戦っただけでF1に昇格することになったこの若手は、そのF2での経験が果たしてF1デビューにどこまで役立つのかについて、率直な疑問を口にしている。2025年シーズンには6人のルーキーがF1にデビューしたが、2026年は状況が一変し、新顔はリンドブラッドただ一人となる。
レッドブル・レーシング内でのシートシャッフルにより、アイザック・ハジャーが角田裕毅の後任として昇格したことで、レーシングブルズに空席が生まれ、そこにリンドブラッドが収まる形となった。イギリスとスウェーデンにルーツを持つ18歳は、F2での1年を経て、来季F1デビューを果たす。そのF2シーズンについて、リンドブラッド自身は多くを学んだと認めつつも、Autocarの取材に対し、その学びがF1に直結するかどうかは分からないと語っている。「F2は本当に特殊なカテゴリーだ。確かにF1への最後のステップではあるけれど、あまりにも違いすぎる。今年F2で学ばなければならなかった多くのことが、F1にそのまま通用するのかどうか、正直分からない」そう語るリンドブラッドは、カートを卒業してからF1のチャンスを得るまで、シングルシーターで走った期間がわずか4年しかない。その急速なステップアップゆえに、F2で最も大きく何を学んだのかを一つに絞るのは難しいという。それでも、ドライバーとして、そして一人の人間として自分自身について多くを学び、走行中にさまざまな要素をマネジメントすることを身につけたと振り返っている。これらは一見すると、2026年のF1デビューに向けて有益な教訓にも思える。しかもその2026年は、F1が完全に新しいテクニカルレギュレーションへ移行する年でもある。このタイミングでデビューを迎えることについて、リンドブラッドは次のように語る。「有利だとは言わないけれど、もしかしたら不利さは少し小さくなるかもしれない。ただ、正直あまり考えていない。自分でコントロールできることじゃないからね。誰にとっても大きなチャレンジになるし、僕自身も学ばなければならないことが山ほどある。2026年のF1はまったく別物になる。だから今は、冬の間にチームと一緒にとにかくハードワークして、来年に備えることだけに集中している。テストを最大限に活用して、その先は成り行きを見るだけだ」F2という「最後の登竜門」で得た経験と、新時代のF1。その両方を手探りで受け止めながら、アービッド・リンドブラッドは2026年のスタートラインに立とうとしている。
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