F1は、アンドレッティの2025年のF1参入を拒否。その背景には2025年で失効するコンコルド協定が絡んでいると元F1ドライバーのカルン・チャンドックは考えている。F1は、マイケル・アンドレッティのF1参入を許可せず、この決定に至った経緯を声明で詳細に説明した。
F1チームを含めて以前から拒絶の理由のひとつとして挙げられていたF1にもたらす付加価値やパートナーのゼネラルモーターズが2028年までエンジンサプライヤーとして参入がないことが強い口調で説明されたが、その中で疑問となるのが2026年の新ルールによって強制される二重の挑戦だ。2026年にF1はレギュレーションを変更し、シャシー/エンジンともに新しい規定で製造されることになる。「設立から2年の間に、新規参入者がまったく異なる2台のマシンを作ることになることを考えると、2025年に新規参入を認める根拠はないと考えている」とF1は述べた。「申請者がそうすることを提案しているという事実は、彼らの挑戦の範囲に対する理解に疑問を抱かせるものだ」「2026年のエントリーがこのような特別な問題に直面することはないだろうが、それにもかかわらず、世界のモータースポーツの最高峰であるF1は、申請者が過去に参戦した他のフォーミュラや種目では直面したことのない性質の、コンストラクターに対するユニークな技術的挑戦を意味する」カルン・チャンドックは、F1がアンドレッティの2026年のF1参入をも拒否したのは、2025年に失効し、2026年に新しい条件に更新されるコンコルド協定にあると考えている。F1マネジメント、FIA、そして現在の10チームの間で合意された条件を定めたコンコルド協定では、新規F1参入者は2億ドル(約267億円)の料金を支払わなければならないと定められている。だが、この金額は2016年にリバティ・メディアがF1の商業権を買収した後、新たに設定されたもの。2020年にウィリアムズがドリルトンにチームを売却した際の金額が目安とされている。だが、その後、F1は特にアメリカを中心に関心が高まり、各チームの財政状態も改善されたことから、料金の引き上げを求める声が上がっている。それだけではなく、チャンドックは、現コンコルド協定に盛り込まれている最大12チームまでの参戦を認める条項を改めるのではないかと指摘している。なぜ2026年の参入も見送れたのかというファンからの質問に「良い質問だ。新しいコンコルド協定は2026年に発効し、現在の協定に従って正式に利用可能な12枠とは対照的に、F1グリッドはわずか10チームに制限される可能性がある…」とチャンドックは答えた。そうなった場合、形式的に扉を開いていたゼネラルモーターズが参入する2028年のアンドレッティの参戦もワンクッション置かれての交渉になる。
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