アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は2026年F1第8戦オーストリアGPで3位表彰台を獲得した。序盤のミスを挽回し、レース終盤には2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の背後まで迫る力強い走りを見せたものの、あと一歩届かなかった。レース後の会見でアントネッリは、「興奮しすぎた」と自らのレースを振り返り、勝利を逃した要因を細かく分析。週末を通しての精神状態やレース中のミス、そして今後への課題について率直に語った。
「週末前半が良すぎて気持ちが緩んだ」アントネッリは、決勝だけでなく週末全体を振り返り、自らのメンタル面に課題があったと明かした。「今週末はすごくいいスタートを切ることができた。でも、そのせいで自分の集中力というか、強度を少し落としすぎてしまったと思う」フリー走行では常に上位タイムを記録し、高い競争力を見せていたが、それが予選での微妙な変化につながったという。「予選になると少し力が入ってしまった。速さはあったけれど、自分らしく自由にドライブできている感覚ではなかった」Q3最後のアタックはマックス・フェルスタッペンのクラッシュによるイエローフラッグの影響を受けたが、それでもラッセルから約0.1秒差につけていた。「最後はああいう形になってしまったけれど、普通に走れていれば2番手だった可能性は高かったと思う」「興奮しすぎて最初のスティントを台無しにした」4番グリッドからスタートした決勝では、オープニングラップからミスが続いた。「最初の数周は少し興奮しすぎていた。あまりいいドライビングができず、ミスが多すぎた」さらに、序盤はブレーキにも苦しめられた。「ブレーキにも苦しんでいて、そのせいで最初のスティントではかなりタイムを失ってしまった」レース中には、レースエンジニアのピート・"ボノ"・ボニントンから左右のブレーキ温度に偏りが生じる「ブレーキスプリット」の状態になっていることを無線で伝えられていた。周回を重ねるにつれて症状は改善したものの、序盤の走りには少なからず影響を与えていた。具体的にはターン3とターン4で大きなミスがあり、それがレース全体の流れを変えてしまったという。「ターン4ではコースアウトしそうになったし、その次の周にはターン3でもコースを外れた。そうしたミスで1周あたり1~1.5秒は失っていたと思う」「パーティーに加わるのが遅すぎた」タイヤ交換を終えると、アントネッリはようやく本来の速さを取り戻した。「タイヤ交換を終えてから気持ちをリセットできた。そこからは再びいいペースで走ることができたし、最後のスティントは本当に速かった。パーティーに加わるのが少し遅すぎたのは残念だった」実際、終盤はフェルスタッペンとの差を急速に縮め、チェッカー時には優勝したチームメイトのジョージ・ラッセルにも2秒以内まで迫った。「あと2~4周あれば、とても面白い戦いになっていたと思う」レース終盤のペースを考えれば、序盤のミスがなければ結果は違っていた可能性もあった。「最初のスティントでのミスがなければ、2位だけでなく優勝争いもできていたかもしれない」もっとも、本人は結果論で終わらせるつもりはない。「もちろん今だから言えることだ。ミスは実際に起きたことだし、大切なのは同じことを繰り返さないことだ」それでも3位フィニッシュはランキング争いでは大きな意味を持った。アントネッリはドライバーズランキング首位を守り、優勝したラッセルとの差も40ポイントを維持している。「ジョージとマックスにはおめでとうと言いたい。本当に素晴らしい週末だった。僕自身はまだ改善すべきことがたくさんあるけれど、それでもミスを最小限に抑えることはできたと思う」序盤の焦りによって勝負の輪に加わるのが遅れた一方、終盤にはトップ2に匹敵するレースペースを披露したアントネッリ。「パーティーに加わるのが遅すぎた」という一言には、3位という結果に満足することなく、勝利だけを見据える19歳の悔しさと、次戦への強い決意が凝縮されていた。
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