メルセデスF1のアンドレア・キミ・アントネッリは、まだ19歳ながら、2026年F1シーズンを前にタイトル争いを目標として掲げている。チームは新レギュレーション初年度を迎える今季の有力候補のひとつと目されているが、チーム代表のトト・ヴォルフは期待値のコントロールを強調している。2026年のF1は、シャシーとパワーユニットの両面で全面的なレギュレーション変更が導入されるため、現時点では勢力図がどうなるかは不透明だ。
そうした状況にもかかわらず、メルセデスはブックメーカーから優勝候補と見なされている。2014年の前回大規模なPU規則変更時に、コンストラクターズタイトル8連覇を達成した実績があり、さらに先週のバルセロナで行われたシェイクダウンでも好印象を残した。シルバーアローは3日間の走行で全チーム中最多の走行距離を記録し、アントネッリはこの段階としては異例となるフルレース距離のシミュレーションまでこなした。こうした内容から、メルセデスがグラウンドエフェクト時代の4年間に及んだ苦戦を乗り越え、再び頂点争いに戻ってきたとの見方が広がっている。マクラーレンやレッドブルがタイトルを独占していた間、メルセデスは大きく後れを取っていたが、その流れが変わりつつある。アントネッリはルーキーイヤーとなった2025年をランキング7位で終え、3度の表彰台を獲得した。F1参戦2年目となる今季、目標は明確だ。「それが絶対的な目標だ」と、アントネッリは月曜日に行われたメルセデスF1の2026年シーズンローンチで語った。「目標は勝つこと、そして最終的には世界選手権を争うことだ。勝って、トップドライバーのひとりになることが目標だ。間違いなくそれを望んでいる。もちろんジョージ(ラッセル)は本当に、本当に強くて、タイトルを争う準備ができているし、グリッドの基準のひとりだと思っている。彼と戦うのはかなり楽しいものになるはずだし、そういう意味でも本当にシーズンが始まるのを楽しみにしている」一方でヴォルフは、アントネッリのタイトル争いを過度に期待すべきではないとの立場を崩していない。2025年は表彰台やマイアミGPスプリントでのポールポジションといった成果があった一方、フリー走行でのクラッシュなど、不要なミスも目立ったシーズンだった。さらに、チームメイトのジョージ・ラッセルはF1参戦8年目を迎え、昨年はマックス・フェルスタッペンに次ぐ評価を受けた存在で、開幕前の段階ではタイトル最有力候補と見られている。ヴォルフは次のように説明している。「キミは、昨年初めに我々が描いていた成長曲線を完全に歩んでいる。F1初年度で、この巨大なサーカスに放り込まれ、メディア対応やスポンサー、ファンからの要求にさらされる。その中で、非常に良いレースもあれば、苦戦する週末もあった」「だから彼のスピードやレース能力について疑いは一切ない。2年目に入り、すべてのサーキットを知り、皆さんのことも、他の要求事項も把握している。だから今年が良い年になると確信している」「ただし、毎回トップで、常にジョージと同じレベルにいることを期待すべきではない。ジョージは長年F1にいて、トップクラスのドライバーだ。彼は基準となる存在だし、キミはまだ19歳で2年目だ。確実に前進は見られるだろうが、段階を踏んでいくことになる」