メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、2025年F1サンパウロGP予選で再び2番手を獲得し、「週末を良い形で締めくくりたい」と語った。スプリントに続き、決勝でもポールシッターのランド・ノリスの隣からスタートする。同日のスプリントで2位フィニッシュを果たしたアントネッリは、その勢いを予選にも持ち込み、最終ラップでノリスにわずか0.174秒差のP2。週末を通して安定した速さを見せている。
「またランド(ノリス)の後ろになってしまって、正直ちょっと悔しい」とアントネッリは笑顔で語った。「今日は風がとても厄介で、ラップをまとめるのが本当に難しかった。でも最後のアタックでは悪くないラップができたと思う。最終コーナーで少しリアをロックさせてしまったけど、それでも大きな失敗ではなかったし、仮に完璧でもランドには届かなかっただろう。だからP2には満足しているよ」午後の予選では気温と風向きの変化により、各ドライバーが苦戦を強いられたが、アントネッリは終盤に集中力を切らさず安定したパフォーマンスを見せた。「コンディションは本当に難しかった。風がラップごとに変わるし、クルマの感触もつかみにくかった。それでも最後にいいラップをまとめられたのは良かった」と振り返る。日曜の決勝に向けては、「今朝のスプリントではとてもいいペースを見せられた。気温も低かったし、明日も同じようなコンディションなら僕たちにとって有利になるかもしれない」と自信をのぞかせた。「もちろん、前を走るのは簡単じゃない。ダーティエアの中で走るとグリップが落ちるから、スタートがすべてだと思う。ランドのスタートは最近すごく強いけど、僕も全力で挑むつもりだよ」また、メディアからメルセデスのマシン特性とタイヤ選択について聞かれると、アントネッリは冷静に答えた。「ミディアムで走ることも少し考えたけど、ソフトの方が感触が良かった。ミディアムとの差はほとんどなくて、むしろソフトの方が扱いやすかった。特に明日のスタートでは新品のソフトを使えるのがアドバンテージになると思う」「明日は本当に大きなチャンスだ」とアントネッリは語気を強めた。「フェラーリ勢とレッドブル勢を上回って、できればランドにプレッシャーをかけたい。コンストラクターズ争いでも重要な週末だから、チームのためにベストを尽くす」冷えた路面がメルセデスを後押しするかアントネッリが言及したように、メルセデスW15は今季を通じて低温下でのタイヤウォームアップと安定性に強みを持つ。インテルラゴスの日曜は再び冷え込みが予想され、路面温度が20℃前後にとどまれば、メルセデス勢にとって理想的な条件になる。一方でフロントローの相手は、今季最も好調なランド・ノリス。マクラーレンMCL39は高いコーナリング効率を武器にしており、アントネッリが述べた通り「ダーティエア」の影響を受けない先行争いが勝負の鍵を握る。新人ながら2戦連続でノリスを直接追う立場となったアントネッリ。冷静さと攻めのバランスを保てば、ブラジルGP初優勝も現実的な射程圏内にある。
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