ジョージ・ラッセル「マリオカート戦法だ!」 ノリスの“水しぶき走法”を茶化す

スプリントを制したノリスはチャンピオンシップのリードを9ポイントに拡大したが、その裏でチームメイトのオスカー・ピアストリがウェットコンディションの中でクラッシュ。二人の明暗がくっきりと分かれた。
マクラーレンのピアストリは、ターン3立ち上がりの縁石で水たまりに乗り上げてスピン、バリアに激突。サウバーのニコ・ヒュルケンベルグとアルピーヌのフランコ・コラピントも同じ場所でスピンを喫した。リプレイでは、その直前にノリスがややワイドに走行し、路面に水を撒き上げていた様子が映し出された。
ノリスはその場面について「予選ではいつも使う縁石なんだ。今回は少しワイドになってしまって、水が跳ね上がるのを見たけど、それだけだった」と説明している。
この発言に隣で聞いていたラッセルがすかさずジョークを飛ばした。「まるでマリオカートでバナナを後ろに投げるみたいだったね」と笑い、「この人はグリッドでいちばん賢いよ!」と付け加えた。
メルセデスのキミ・アントネッリも、チーム無線で「ノリスが水を撒いている」と報告していたと明かしている。「僕は最初からずっと縁石を避けるようにしていた。特に序盤はとてもトリッキーだったからね。ノリスが水しぶきを上げているのを見て、より慎重になった」と語った。
一方、ピアストリは自らのミスを悔やむ。「縁石の白線に片輪を落としてスピンしてしまった。愚かなミスだと思う」と語り、「残念だけど、明日の決勝ではまだ多くのポイントがある。予選でいいスタート位置を取れるよう、最善を尽くすよ」と前を向いた。
スプリント勝者ノリス、勝負強さとしたたかさ
インテルラゴスの湿ったコンディションのなか、ノリスはリスクを最小限に抑えつつも圧倒的なレースマネジメントを見せた。マクラーレン勢が相次いでトラブルに見舞われた中、彼は冷静にラインを保ち、微妙なコンディション変化を味方につけた。
ラッセルの冗談が示すように、ノリスの走りは偶然ではなく「意識的なリスク管理」に裏打ちされたものだった可能性もある。結果的にピアストリのスピンが後続の混乱を誘発し、ノリスは独走態勢を築いた。
サンパウロでのスプリント勝利は、タイトル争いにおける心理的優位をさらに強める一戦となった。
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