アルピーヌF1チームのアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、同チームでF1デビューを果たしたフランコ・コラピントのこれまでのパフォーマンスに対し、不満を露わにした。今季、アルピーヌはルーキーのジャック・ドゥーハンをわずか6戦でシートから降ろし、アルゼンチンからの多額の支援を受ける21歳のコラピントを起用した。しかしその決断に対して、ブリアトーレは現時点で期待に応えられていないと評価している。
「最初のレース週末でいきなりクラッシュしていた」とブリアトーレはバルセロナでのSky Deutschlandに語った。「もし“満足している”なんて言ったら、それは嘘になる」「私はまったく満足していない」アルピーヌはドゥーハンとコラピントの交代を発表した際、コラピントには5戦のみの保証があると明記していた。しかしブリアトーレはその後すぐにそれを否定。ただ、現時点でコラピントが今後どれだけのチャンスを与えられるかは不透明な状況だ。「彼にとってシーズンがどう展開していくか、見ていく必要がある」とブリアトーレ。「フランコはまだ非常に若く、アルゼンチンだけでなくあらゆる方向から大きなプレッシャーを受けているという点も認識しなければならない。この(バルセロナ)が彼にとって初めての“本当の”レースだ。ここで何ができるか見てみようと思っている」「この仕事では、できるだけ早く自信を得られるようにならないといけない。彼がそれをやり遂げ、再び軌道に乗れることを願っている」一方で、パドック内では奇妙な噂も浮上しており、ブリアトーレがアルピーヌのWEC(世界耐久選手権)主力ドライバーであるミック・シューマッハをF1復帰候補として視野に入れているとも言われている。しかしその件について尋ねられると、ブリアトーレは語気を強めて答えた。「それはここで聞くべき質問じゃない。次の質問にしてくれ。その話はしたくない」2016年のF1ワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグは、この発言を「コラピントへの明確な警告」と解釈している。「今のコラピントはフラビオの“悪い側”にいる。そこにいたくはないはずだ」とロズベルグはコメント。「フラビオは“ナンバー2”のドライバーには一切関心を示さない。彼は完全に無視する」「一方で“ナンバー1”ドライバーには子犬のように甘くなる。それくらい極端なんだ」ミック・シューマッハの叔父であるラルフ・シューマッハもまた、兄であるミハエルとブリアトーレの関係性を熟知しており、ミックに新たなチャンスが訪れる可能性を感じ取っている。「彼(ブリアトーレ)は2026年に向けて最強のチームを作ろうとしている」とラルフは語る。「今はドライバーたちに自らを証明するチャンスを与えている段階で、あとで決断を下すつもりなんだ。それはドライバーにとっては明らかに過酷なやり方だ」「もしランド・ノリスに同じことをしたら、彼は逆走しながらサーキットを走るだろう。誰もがフラビオに耐えられるわけじゃない。彼のやり方は非常に厳しくて、若者にとっては楽なものじゃない」
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