アルピーヌF1チームの代表を務めるオトマー・サフナウアーは、自前の風洞を所有する必要性に疑問を投げかけており、アストンマーティンはメルセデスと風洞を共有することでいくつかの利点がもたらされていると考えている。アストンマーティンは、すでに2023年シーズンのサプライズになっている。バーレーンでのアストンマーティンの成功は、メルセデスの失望と正反対だ。
実際、カスタマーチームのアストンマーティンはメルセデスを追い越した。ランス・ストロールとフェルナンド・アロンソのチームにとっては大きな勝利だが、メルセデスにとっては痛恨の失望である。アストンマーティンが調子を上げているということは、場合によっては、はるかに少ない予算でもまだ得るものがあるということを意味する。アストンマーティンは、メルセデスからエンジンと一部のパーツを購入するだけでなく、シルバーストーンのファクトリーに自前の風洞が完成するまでの間、メルセデスの風洞も使用している。新しい風洞は2024年中盤の稼働を目指している。現在はアルピーヌF1チームの代表だが、それ以前はアストンマーティンで働いていたオトマ・サフナウアーは、風洞を共有することが不利になるとは思えないとMotorsport-total.comに語った。「メルセデスの風洞は非常に優れたものだ。それを共有することは不利ではない」とオトマ・サフナウアーはコメント。「そうでなければ、彼らはそれをしなかっただろう。したがって、自社で所有するか共有するかは大した違いはない」そのとき問題になるのはコストだけだ。現在のF1は予算上限が設定されているのでなおさらだ。だが、オトマー・サフナウアーによれば、アストンマーティンは、風洞を共有してもすでにメルセデスよりも速いマシンを作ることができるので、独自の風洞を建設していることはあまりに役に立たないと付け加えた。一方、マクラーレンは、ウォーキングの拠点に新たな風洞を完成させ、6月の稼働を目指して調整を進めている。マクラーレンは、ケルンにあるトヨタの風洞を使用してきた。チーム代表のアンドレア・ステラは、トヨタの風洞を使用することは実用的な一時しのぎの解決策ではあったが、海峡を越えてドイツまで部品を輸送しなければならないため、動きの速いF1の世界では時間を節約できるものではなかったと語っている。「デザインが決まり、そのモデルのパーツを生産し、バンでケルンまで運ぶことで、数日をロスしてしまう」とステラは説明する。「F1は非常に速いビジネスなので、このような運営方法はあり得ない。風洞のことは言い訳にしか聞こえないからあまり言いたくないが、風洞でパーツをテストするために運用にいろいろと時間がかかってしまうため、品質と開発スピードが低下しているのは確かだ」
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