アルピーヌF1は、現在、カスタマーチームや提携チームがいない状態だが、将来的に育成ドライバーのためのF1シートを見つけることができると自信をもっている。ルノーのF1プロジェクトは、2021年からアルピーヌへとブランド変更する。その一環として、2月10日(水)にアルピーヌ・アカデミーが設立され、5名のドライバーのうち3名が今年FIA-F2でレースをする。
周冠宇とクリスチャン・ルンガーはそれぞれUNI-VirtuosiとARTグランプリでFIA-F2を継続し、昨年のFIA-F3王者オスカー・ピアストリはプレマでFIA-F2にステップアップを果たす。アルピーヌ・アカデミーのディレクターを務めるミア・シャリズマンは、昨年は苦戦んを強いられた周冠宇とクリスチャン・ルンガーの両方が、今年はF2でタイトルを争うことができると期待している。しかし、アルピーヌF1は、ジュニアドライバーをF1に配置するオプションが限られている。シニアチームでは、2021年からフェルナンド・アロンソが2年契約を結んでいるが、チームメイトのエステバン・オコンは今シーズンの終わりに契約を失う。フェラーリは、2021年にアルファロメオとハースの両方に育成ドライバーを配置することができ、メルセデスはウィリアムズにジョージ・ラッセルを乗せている。マクラーレンは、昨年F1で唯一のルノーのカスタマーチームだったが、今年からメルセデスのF1パワーユニットに切り替えたことで、アルピーヌF1は他チームとの関係が断たれた。ミア・シャリズマンは、アルピーヌF1にとって、その状況が“物事を簡単にすることはない”と認めるが、ジュニアドライバーを配置する必要がある場合は、他のチームと協力する方法があると確信していると語る。「それが我々が特定していることであり、最終的にドライバーを我々のシートに起用する方法と手段だ。パワーユニット供給がない、あるいはコネクションがなくても、他のチームとの間でコラボレーションを行うことはできまる。あまり詳しくは説明するつもりはないがね」とミア・シャリスマンは語る。「だが、そうは言っても、我々は自分たち持っているものに焦点を合わせており、我々が持っている2つのレースシート、アカデミー、そして、我々が持っているツールに焦点を合わせている」「もちろん、我々のチームに加入されることが優先事項だ。しかし、パワーユニットの供給に関係なく、他のチームとのコラボレーションの余地はまだあると信じている」昨年、アルピーヌF1は、プライベートテストで3人のドライバー全員を2018年仕様のルノーのF1マシンで走らせる機会を与えたが、今年は彼らにどのような機会が与えられるかは不明だ。ミア・シャリスマンは、F1への最後の一歩を踏み出すことを目指している3人の若者がいるにもかかわらず、各ドライバーがキャリアの異なる段階にあると感じていると語る。「彼ら3人は、チャンピオンシップで3つの異なる年を迎える。周冠宇は3年目、クリスチャン(ルンガー)は2年目、そして、オスカーはもちろんルーキーだ」とミア・シャリスマンはコメント。「わずかに異なる提案であり、計画の方法も異なる。昨年のフェラーリと同じような状況になるだろう。しかし、現時点では、例えばオスカーの場合は時間がかかると感じているが、それほど期待はしていない。我々は彼がどのように進歩できるかを知っている」「今のところ、プランAとプランBが必要だ。それは我々の心の奥底にあるものだ。我々にとって問題ないと思っている。我々はどうすれば3人のドライバーが彼らの望んでいる場所にたどり着けるかをうまく管理できる」