スクーデリア・アルファタウリのクラウディオ・バレストリ(チーフエンジニア / ビークルパフォーマンス)が、2023年F1第15戦イタリアGPの決勝を振り返った。11番グリッドからスタートした角田裕毅は、フォーメーションラップ中に「マシンから異音」が聞こえた後、パワーを失ってコース上にストップ。今週末、4基目のパワーユニットを装着していたが、修復が不可能な場合、これまでのユーズドの3基を使いまわすか、ペナルティを受けて新品を追加する必要がある。
代わって11番グリッドからスタートしたリアム・ローソンは、スタートで1つ順位を落として12番手でレースを展開。他チームが1ストップで進めるなか、アルファタウリは2ストップを決行。だが、順位は変わらず、12位でチェッカーを受けた後、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)のペナルティにとって11位に分類された。「今日の目標はポイントを獲得することだったが、達成できなかった」とクラウディオ・バレストリはコメント。「裕毅は11番手でスタートしましたが、フォーメーションラップ中にパワーユニットにトラブルが発生し、マシンがコース上でストップしてしまったため、スタート前にレースが終わってしまった」「リスタート時に11番手からスタートしていたリアムは、戦略の柔軟性を考慮して、ほぼ全車が選択していたミディアムコンパウンドのタイヤを履かせることにした。1周目を終えた時点でリアムは12番手につけており、周りのマシンのペースについて行くことができたが、モンツァでは特にリヤのタイヤのデグラデーションが激しかった。そこで13周目にピットインしてハードコンパウンドを装着した。2ストップ戦略を取るためにタイヤをもっとプッシュしたかったので、33周目に再び彼をピットインさせ、ミディアムタイヤをもう1セット装着した。最後のスティントではラップタイムも良く、リアムは1ストップのマシンとの縮めていた。最終ラップでサージェントをオーバーテイクすることができたが、ボッタスは前をキープしたため、リアムはポイント圏外の11位でレースを終えた」「これからホームに戻り、シンガポールやその他の国でより強くなって戻ってくるために、何がもっと良くできたのかを分析する必要がある」角田裕毅(DNS)「フォーメーションラップ中に異常音がマシンから聞こえ、パワーを失ってしまいました。まだはっきりとした原因は分からないので、これから調べていきます。今年初めて起こったことなので、ポジティブな気持ちを忘れずに強くなって戻ってきたいです。ポイント圏内に近い位置からスタートできたはずなので、チームのホームレースとなるイタリアでレースがしたかったです。フリー走行ではいいペースで走れていたので残念ですが、この週末で得たものもたくさんありました。ここ数戦でのマシンのパフォーマンスは安定していて、苦戦する日があっても、次の日には調子を取り戻すことができています。最大限のパフォーマンスを引き出すことが僕たちの強みの一つなので、今後も心配せずに全力で戦えると思います」リアム・ローソン(11位)「今日は物事がうまく噛み合わなかった。スタートはもう少しうまくできたはずだし、チャンスを逃してしまったので、見直す必要があると思っている。ペースは悪くなかったけど、僕たちにとって追い風とはならなかった。まだやり方を学んでいる最中だけど、スタートは慣れてきたと思う。でも、レースではポイント獲得も可能であったにもかかわらず、一歩届かず少し悔しい結果になった。なにが原因だったか確かではないので、調べる必要がある。僕が経験してきたレースよりも長い距離のレースに臨んでいるけど、だんだん慣れてきますし、この週末は先週末よりも準備をして挑めたのでよかった」