スクーデリア・アルファタウリのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルスが、2022年F1ブラジルGPの決勝レースを振り返った。決勝日にスクーデリア・アルファタウリは、週末を通してグリップ不足に悩まされた角田裕毅の車に変更を加えてピットレーススタートを決断。だが、ポイントを争うことはできず、終盤のセーフティカーではアンラップを許可されないという問題もあり、角田裕毅は1周遅れの17位でレースを終えた。
ピエール・ガスリーは3ストップ戦略を採用してポイント獲得を目指したが、ミディアムタイヤで競争力を発揮できずに12位でフィニッシュ。ピットレーンのスピード違反によって5秒ペナルティを受け、14位に降格した。「チームにとって難しい午後になった。裕毅は週末の大半で競争力のあるラップタイムを記録できていなかったので、難しい判断だったが、決勝前に変更を加えてピットレーンからスタートさせることにした。変更によってフィーリングはいくらか良くなったが、順位を上げてポイントを争うことはできなかった」とジョナサン・エドルスはコメント。「裕毅がアンラップできなかった理由については今後明らかにする必要がある。1周遅れの上に他のドライバー全員に対して青旗が掲示されたので、後半にオーバーテイクするチャンスがひとつも得られず、17位でフィニッシュすることになった」「ピエールは序盤を堪え抜いが、タイヤのデグラデーションのスピードが非常に高かったので、3ストップ戦略に切り替える必要があった。ピットストップの回数を増やして新しいタイヤを履かせても、10位から3.3秒遅れだったとはいえ、トップ10のペースは得られなかった。ピットレーンでのスピード超過で5秒ペナルティを受けたことでさらに遅れ、今シーズンの中で比較的難しい部類に入っていたこのレースがさらに難しくなってしまった」「いずれにせよ、アブダビ前に立て直してハードにプッシュして最終戦でポイントが獲得できるように全力を尽くす」