フェルナンド・アロンソは、2026年F1プレシーズンテスト初週で苦戦が報じられるなかでも、アストンマーティン・ホンダのF1マシンのポテンシャルに前向きな姿勢を示した。チームメイトのランス・ストロールが「4秒のパフォーマンスを見つける必要がある」と語った状況下で、アロンソは現状を冷静に分析しつつ、改善の余地は大きいと強調している。
アストンマーティンのAMR26は、エイドリアン・ニューウェイが初めて設計を手がけたマシンとして注目を集めてきた。しかし1月のバルセロナでのシェイクダウン以降、その仕上がりや完成度については厳しい視線も向けられている。ニューウェイは最近、マシンのいくつかの領域が「土壇場で完成した」ことにより、一定の問題が生じる可能性があると説明していた。さらに、今季から搭載されるホンダの新パワーユニットも新たな課題となっている。ホンダはアストンマーティンとの独占契約でF1に復帰し、事実上のワークス体制となったが、それに伴いギアボックスなど一部コンポーネントはチーム側が自前で開発・製造する必要がある。これまでパワーユニット供給元のメルセデスが担っていた部分だ。バーレーンテスト初日、ストロールはわずか36周にとどまり、「4秒分のパフォーマンスを見つける必要がある」と語った。現在の立ち位置について問われたアロンソは、次のように語っている。「難しいところだと思う」「ランスがそう言ったのは、バルセロナで僕たちは4秒半遅れていたし、バーレーンテスト最初の2日間も4秒半から5秒くらいだったからだと思う。ここ3日間はそういう傾向に見えた」一方で、現状のラップには多くのミスや未最適化の要素が含まれているとも指摘する。「昨日、ターン4でコースオフしたラップがあった。その後フィニッシュラインまでで0.8秒改善した。今やっているすべてのラップにどれだけエラーがあるか、その数字が物語っている」AMR26の即時的な大幅改善については慎重な見方を示しつつも、セッティング次第で大きく状況が変わる可能性を強調した。「セッティングを1つ変えるだけで、0.8秒上下するラップもある」「だから0.2秒を探しているという話ではない。最適化できれば、秒単位でパフォーマンスを引き出せるかもしれない」「来週には、より明確な状況が見えることを願っている。現実的に見て、メルボルンで最速になることはないだろう。僕たちはスローサイドからスタートし、後手に回っている。ただ正確な位置を推測するのは難しい」そうした現状を認めたうえで、アロンソは長期的な視点では強い確信を持っていることも明かした。エイドリアン・ニューウェイ体制のもと、最終的には頂点に到達できると信じているという。「彼は僕たちが必要とするすべてをもたらしてくれている」「経験があるし、良い時代も厳しい時代も知っている。僕たちには明確な改善の道筋がある」バルセロナで十分な走行機会を得られなかったこともあり、現段階は「実質的に最初のテストのようなもの」だと説明。現在は段階的にパフォーマンスを解放している途中だと語る。「多くの要素をまだ解き放たなければならない。段階的に進めていて、改善すべきエリアは特定している」新体制への適応も続いている。ホンダ製パワーユニットとチーム初の自社製ギアボックスを組み合わせる2026年型パッケージは、統合作業も重要なテーマとなっている。「パワーユニットとギアボックスの統合は必要だが、最終的にラップタイムを支配するのは空力性能とエンジン性能だ。そこをさらに解き放つ必要がある」序盤戦が厳しい戦いになる可能性も受け入れているが、焦点はシーズン後半に置かれている。「ローンチのときにも言ったが、序盤は少し厳しいスタートになるかもしれない。ただ、シーズン後半には僕たちが望む位置にいなければならない」さらに、開幕戦オーストラリアGPに投入されるマシンは、テスト仕様から大きく進化したものになると明かした。「メルボルンのマシンはかなり違うものになる。写真も見たし、エイドリアンもローンチでそう言っていた」そして最後に、ニューウェイへの揺るぎない信頼をこう表現した。「30年以上このスポーツを支配してきた人物がチームにいる。いずれ僕たちは最高のマシンを持つことになる。それは時間の問題だ。ただ、できるだけ早くそうなってほしい」序盤は試練が予想されるが、アロンソの視線はすでにその先を見据えている。アストンマーティンの本当の評価が定まるのは、シーズン後半に入ってからになりそうだ。