フェルナンド・アロンソは、レッドブル・レーシングからダニエル・リカルドの後任として2019年の契約について“数回”アプローチがあったとコメント。だが、レッドブルはそれを否定している。マクラーレンに移籍して以来、ワールドチャンピオンはおろか、ポイント獲得さえ苦戦する状況が続いたフェルナンド・アロンソは、今シーズン限りでF1キャリアにピリオドを打つことを発表している。
その一方で、2019年のF1シートに関してはダニエル・リカルドのルノー移籍を皮切りに多くの玉突き移籍が起こっている。リカルドの後任と考えられていたカルロス・サインツはフェエナンド・アロンソの後任としてマクラーレンへの移籍を決断。それにより、今季トロロッソ・ホンダで走っているピエール・ガスリーがレッドブル・レーシングに昇格することが決定した。その過程でフェルナンド・アロンソもレッドブル・レーシングのドライバー候補に浮上していた。だが、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、フェルナンド・アロンソが所属チームの先々で“面倒な事態を起こす”ドライバーだとして、アロンソと契約する意向はないとF1の公式ポッドキャストで発言。フェルナンド・アロンソもTwitterで“お構いない(笑)”と返信し、小さな論争となっていた。フェルナンド・アロンソは、F1を離脱することを決心した理由として、コース上のアクションの低下と予測できてしまう結果にうんざりしたと述べていたが、8月23日(木)に行われたF1ベルギーGPでは数年間勝利を狙えるマシンから遠ざかっていたことも理由のひとつだと認めた。そして、2019年の契約についてレッドブル・レーシングからオファーがあったとフェルナンド・アロンソは発言した。「トップ3チームのひとつから、今年これまで何回かオファーがあった」とフェルナンド・アロンソはコメント。「でも、今は僕にとってその冒険に加わる時ではなかった。今のF1は僕が求めているチャレンジを与えてくれる場所ではなくなっている。F1以外のモータースポーツの他のシリーズもいろいろ見ているところだ。それは異なるチャレンジを与えてくれるし、自分をより観戦したドライバーにしてくれる。2019年はそういうものを見つけようと思っている」接触してきたというのはレッドブル・レッドブルで、ダニエル・リカルドの後任としてのオファーだったのかと質問されたフェルナンド・アロンソは「イエス」と答えた。しかし、この発言に対し、レッドブル・レーシングの広報は「チームはフェルナンド・アロンソにオファーはしていません」とすぐさま否定している。今週初め、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコもフェルナンド・アロンソ獲得には関心がなかったと述べている。「2007年か2008年に彼と交渉していた。当時、彼の要求はうんざりするようなものだった」とヘルムート・マルコはコメント。「彼のマクラーレンやフェラーリでの歴史を見てみれば、常にワンマンショーだった。我々にそれは適さない」2019年のF1世界選手権に参戦しないことを発表した際、フェルナンド・アロンソはマクラーレンに競争力が戻れば、将来的にF1に復帰する可能性があることを示唆していた。だが、今は完全に別れを告げるつもりだと語る。「数カ月前に適切なタイミングだと決断した。自分は強いと感じているし、良いレベルでドライビングができているからね」とフェルナンド・アロンソはコメント。「自分は競争力がないと感じたり、行き場所がなくなったさよならを言うのではなく、自分は強いと感じているときにさよならを言いたかった。自分で意思決定をして、新しいチャレンジを見つけたい。現時点でF1はそれを僕に提供できないかもしれない」世界3大レースでの“3冠”をキャリアの目標に掲げているフェルナンド・アロンソは、今年トヨタからFIA 世界耐久選手権(WEC)に参戦してル・マン24時間レースを制覇。2冠目を達成して、次なる目標はインディ500のみとなった。2019年はインディカーに転向することが濃厚とされ、今年9月にはインディカーのテストに参加するとも噂されているフェルナンド・アロンソだが、早くても10月までは来季の去就を決定することはないと述べている。
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