ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンは、周回遅れ車両がラップを取り戻すために“1周”しか与えられない新しいF1のセーフティカールールの完全性を疑問視している。昨年の最終戦アブダビグランプリで、8台すべてではなく、ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンの間の5台だけが周回遅れの解消を許可するというマイケル・マシの決定が物議を醸したことを受け、F1は2022年シーズンに先立ってルールを微調整した。
セーフティカー出動時に周回遅れ車両がラップを取り戻す場合、“すべて(all)”の周回遅れ車両を通過させなければならないとルールの文言は修正された。アレクサンダー・アルボンは、その変更は良いことだが、そのために1周しか与えられないことは完全ではないと考えている。「彼らがルールを決めたのはアブダビの一件があったからだと思うけど、キャッチアップするのに1周しかないし、それでは十分ではない」とマックス・フェルスタッペンは語った。「まず、セーフティーポイントに関しては問題ないと思う。でも、僕たちは全開で運転していて、コース上にはセーフティカーがいた」「それが僕たちの望むことかどうかは分からない。もちろん、ルードラップに追いつくためにできる限りハードにドライブするつもりだけどね。でも、それで良くなるのかどうかは分からない」「僕に関しては、フィールドが広がってしまって悪化した。僕たちはある意味で他の人から離れた後方でレースをしていた。見直す必要があるかもしれない」スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーのマシンが炎上したレース後半、バーレーングランプリで早速新しいセーフティカー規制が実施された。マーシャルがAT03の消火作業をするためにセーフティカーが出動し、その後、“すべて”の周回遅れ車両にメッセージが表示された。その1周後、6台の周回遅れ車両の最後の1台が最終セクターを通過したとき、ドライバーはセーフティカーがその周の終わりに入ると通知された。その時点で6台の周回遅れ車両の先頭にしたランス・ストロールは、レースリーダーのシャルル・ルクレールのわずか20秒前を走行していた。周回遅れ車両がアンラップした後にセーフティカーがピットインすることを規定しているのはF1競技規則の第55.13条。「コースの職員がセーフティカーの存在がまだ必要だと考えない限り、公式メッセージ送信システムによって『LAPPED CARS MAY NOW OVERTAKE"(周回遅れ車両は追い越し可)』のメッセージがすべての競技参加者に送信されたら、セーフティカーは次の周回の終了時点でピットへ戻る」
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