マクラーレンのランド・ノリスは、金曜のアブダビGPフリー走行2回目でトップタイムを記録し、レッドブルのライバルであるマックス・フェルスタッペンとメルセデスのジョージ・ラッセルを抑えた。チームメイトのオスカー・ピアストリは11番手だった。ノリスは1時間の走行を通してピレリのソフトタイヤで1分23秒083を記録し、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンに0.363秒、ラッセルにはさらに0.016秒差をつけた。
FP1で9人の「ルーキー」ドライバーが走行した後、より代表的なコンディションとなる薄暮のFP2には多くのレギュラードライバーがコクピットに戻った。ピアストリもその一人で、彼はこの日の開始時点で唯一プラクティスを欠場したタイトルコンテンダーだった。メカニックたちが地元時間17時のセッション開始数分前まで彼のマクラーレンに多くの調整を施していたにもかかわらず、オーストラリア人は早い段階でコースに出て問題なくプログラムを開始した。しかし他では序盤からドラマがあり、フェルスタッペンが1コーナー出口でノリスの進路を急いで避けなければならない場面が生じた。フェルスタッペンが周回を終え、ノリスが新たな周回を開始したタイミングで、レッドブルのエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼとのラジオでの意思疎通に混乱があったためだ。「この人なにしてるの? もう少しでクラッシュするところだった」とノリスはその後不満を述べた。しかし、スチュワードはこのインシデントを確認したものの、最終的に追加措置を取らないと判断したため、ペナルティのリスクはなくなった。セッションの4分の1が経過した時点では、レーシングブルズのルーキーであり2026年のレッドブルドライバーでもあるアイザック・ハジャーが、ソフトタイヤで1分24秒167を記録してトップに立っていた。ハースのオーリー・ベアマン(ソフト)、そしてノリス、フェルスタッペン、ピアストリ(いずれもミディアム)が僅差で続いた。その後まもなく、フェルスタッペンがソフトタイヤに履き替え1分23秒446までタイムを更新したが、ノリスは赤いマーキングのコンパウンドを装着すると1分23秒083を叩き出し、大きくリードを広げた。続いて注目は、ピアストリの最初の予選シミュレーションに移ったが、控えめなタイムに終わり、10番手にとどまった。そこにはメルセデスの2台、キック・ザウバーの2台、ベアマンのハース、ハジャーのレーシングブルズ、フェラーリのシャルル・ルクレールが入っていた。一方ウィリアムズでは、カルロス・サインツが高速のターン2/3で大きなスナップを喫したが、見事に立て直して走行を続けた。またアレックス・アルボンにはエンジンの問題が発生しているように見えた。ドライバーたちが予選シミュレーションを終えると、注目は日曜夜の決勝に向けたロングランへ移り、ノリスの1分23秒台のタイムがトップのままチェッカーフラッグを迎えた。フェルスタッペン(終盤にさらなるバウンシングを報告)とラッセルがそれに続いた。ベアマンはハースで4番手という好位置につけ、ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトの好走を上回った。「マジで、このクルマやばい! なんでこんなに速いのかわからない」と、このイギリス人ルーキーはセッション中盤に無線で語った。ハジャーも週末の好スタートを切り7番手につけ、これにルクレール、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、そしてメルセデスのキミ・アントネッリが続き、ピアストリはトップ10圏外となった。ランス・ストロールは11番手のアロンソに続く12番手で、サインツとアルボンのウィリアムズ勢は、ルイス・ハミルトンのフェラーリ、ハースのエステバン・オコン、今季限りでレッドブルを離れる角田裕毅、リアム・ローソンのレーシングブルズ、アルピーヌ勢を挟む形となった。ドライバーとチームは、データを精査しセットアップ変更を検討するため、ヤス・マリーナのパドックに戻る。土曜の3回目のフリー走行は、現地時間14時30分に開始される予定だ。F1 アブダビGP FP2 結果・ラップタイム1.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分23秒0832.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分23秒4463.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分23秒4624.オリバー・ベアマン(ハース) - 1分23秒5015.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) - 1分23秒5506.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分23秒5707.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分23秒6578.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分23秒6589.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分23秒70810.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分23秒75011.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分23秒76312.ランス・ストロール(アストンマーティン) - 1分23秒83213.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分23秒87214.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) - 1分23秒93915.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) - 1分23秒95016.エステバン・オコン(ハース) - 1分23秒95817.角田裕毅(レッドブル) - 1分24秒30318.リアム・ローソン(レーシングブルズ) - 1分24秒47419.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) - 1分24秒77120.フランコ・コラピント(アルピーヌ) - 1分24秒963