ランド・ノリスが2025年アブダビGPの週末を最速でスタートし、マクラーレンのドライバーとして初回プラクティスでタイトル争いのライバルであるマックス・フェルスタッペンとフェラーリのシャルル・ルクレールを抑えてトップにつけた。ヤス・マリーナ・サーキットで行われた1時間のオープニングプラクティスには、なんと9名のルーキーが参加し、メルセデスとキック・ザウバーのみが通常のラインアップを維持した。
その結果、オスカー・ピアストリはFP1を欠場し、シートはマクラーレンのリザーブドライバーであるパト・オワードが務めた。一方レッドブルでは角田裕毅がマシンをアービッド・リンドブラッドに譲った。リンドブラッドは2026年にレーシングブルズのグリッドに加わる予定のF2ドライバーだ。アイザック・ハジャー(リンドブラッドが将来置き換えることになるドライバーで、来季レッドブルへ昇格する)が、13時30分の開始とともに最初に走行を開始した。20台すべてが開始数分以内にコースインし、序盤から忙しい展開となった。その交通量はすぐにハジャーのフラストレーションを引き起こしたようで、前方のルーク・ブラウニング(ウィリアムズ)に接近した際に手を上げる場面があった。ブラウニングは4回目のFP1走行となり、無線に問題があると報告した。もう一方のFW47を駆るカルロス・サインツJr.は、セッションの4分の1が経過した時点で最速の1分25秒712を記録した。カタールでグローブを本拠とするチームで2度目の表彰台を獲得した勢いそのままに、チャンピオンシップリーダーのノリスはわずか0.052秒差で続いた。サインツのP1は長くは持たず、タイムは急速に更新され、FP1が進行するにつれてトップは次々と入れ替わった。その一方で、ハースのオリバー・ベアマンには問題が発生し、パワーロスを訴え、レースエンジニアから「リーク」があると伝えられた。ベアマンはなんとかピットに戻ることができた。ブラウニングも無線トラブル解決のためガレージに留まっていたが、再び走行に戻ることができた。セッションが折り返す頃、ハジャーが最速タイムを記録したかに見えたが、その後彼の来季チームメイトとなるフェルスタッペンがソフトタイヤで1分24秒493を叩き出し首位を奪った。ジョージ・ラッセルもC5タイヤに履き替えて2番手につけ、フェルスタッペンから0.240秒差。さらにメルセデスのキミ・アントネッリも続き、チームとしてコンストラクターズ2位確保を狙う週末で上々のポジションにつけた。ノリスはソフトタイヤでの最初のアタック中にターン2でスナップを経験したものの、そのラップでフェルスタッペンの背後2番手に入るタイムを記録した。アストンマーティンでは、ルーキーのジャック・クロフォードがアタックラップ中にシアン・シールズへ近づき、やや危険な場面もあった。ハースでは、修復後に再登場したベアマンが問題が悪化していると報告し、セッション残り時間を前にリタイアが決定。後にチームはセンサー関連の問題と説明した。アービッド・リンドブラッドは、2026年のレーシングブルズ加入が確定して数日後、9人のルーキーの一人として出走した。残り15分、ノリスは1分24秒485を記録し、フェルスタッペンに0.008秒差でトップに立った。シャルル・ルクレールが3番手につけており、弟のアーサー・ルクレールは18番手に位置していた。フェルスタッペンは、「何か壊れているかもしれない」とRB21の異常を報告し、「あらゆるところ」で問題を感じると述べたが、走行は続行した。シャルル・ルクレールはターン5でスピンし、アーサーが無線で「兄が観客のためにバーナウトでもしているのか」と冗談を言った。時計が進む中、ノリスは先ほどのタイムで首位を維持し、フェルスタッペンとシャルル・ルクレールが続いた。アントネッリとラッセルは4番手と6番手で、両者の間にキック・ザウバーのヒュルケンベルグが入った。ヒュルケンベルグのチームメイトであるガブリエル・ボルトレトが7番手となり、ベアマン、サインツ、アルピーヌのフランコ・コラピントがトップ10を締めた。ハースの平川亮は11番手で、ハジャー、アルピーヌのポール・アロン、オワード、リンドブラッドが続いた。最後はアーサー・ルクレール、レーシングブルズの岩佐歩夢、ブラウニング、クロフォード、シールズとなった。最初の1時間の走行が終了し、ドライバーとチームはデータ分析に入り、より代表的なコンディションとなる金曜夕方17時のFP2へ準備を進めることになる。F1 アブダビGP FP1 結果・ラップタイム1.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分24秒4852.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分24秒4933.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分24秒5014.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分24秒6085.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) - 1分24秒6296.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分24秒7337.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分24秒7428.オリバー・ベアマン(ハース) - 1分24秒7599.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分24秒77110.フランコ・コラピント(アルピーヌ) - 1分24秒85511.平川亮(ハース) - 1分24秒93412.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分24秒97713.ポール・アロン(アルピーヌ) - 1分25秒20414.パトリシオ・オワード(マクラーレン) - 1分25秒24615.アービッド・リンドブラッド(レッドブル) - 1分25秒25616.岩佐歩夢(レーシングブルズ) - 1分25秒36017.ルーク・ブラウニング(ウィリアムズ) - 1分25秒47518.アーサー・ルクレール(フェラーリ) - 1分25秒49019.ジャック・クロフォード(アストンマーティン) - 1分25秒88920.シアン・シールズ(アストンマーティン) - 1分26秒432