今週金曜のアブダビGPフリー走行1回目(FP1)では、合計9名のルーキードライバーが走行する。マクラーレン、フェラーリ、レッドブル、ウィリアムズ、レーシングブルズ、ハース、アストンマーティン、アルピーヌがFP1でラインナップ変更を実施する。F1の規定では、フルタイムドライバーは2025年シーズンを通して2回、ルーキー(グランプリ出走が2回以下の者)にシートを譲ることが義務付けられており、これは昨年の1回から増加している。
ヤス・マリーナ・サーキットは、来週のテストを前にしたこの種の走行機会として以前から人気があり、シーズン最終戦の週末としてもよく選ばれてきた。では、今週金曜に走るのは誰なのか?■ パト・オワード - マクラーレンマクラーレンのリザーブドライバーであるパト・オワードは、今季2回目となる走行機会を得る。メキシコ人ドライバーのオワードは、夏の終わりに終了した2025年NTTインディカー・シリーズでアロー・マクラーレンからランキング2位となっており、母国メキシコシティで行われたFP1ですでにMCL39をドライブし、13番手でセッションを終えている。26歳のオワードは金曜に特別な注目を浴びることになる。今回はオスカー・ピアストリのマシンをドライブするためで、オーストラリア人のピアストリは今週末のアブダビで自身初の世界タイトルを争う立場にある。■ アーサー・ルクレール - フェラーリアーサー・ルクレールは再び兄シャルルとともにアブダビGPのフリー走行1回目に参加し、ルイス・ハミルトンのマシンを1時間のセッションで引き継ぐ。ルクレール兄弟は12か月前の同セッションで、チームメイトとして同時に走行した初の兄弟というF1史を作った。アーサー・ルクレールはハミルトンのSF-25をドライブし、今季フェラーリに課されたルーキー起用義務の最終枠を果たす。モナコ出身の彼は過去2年間、スクーデリアのデベロップメントドライバーを務めてきた。■ アービッド・リンドブラッド - レッドブル2026年にレーシングブルズから参戦することが確定しているアービッド・リンドブラッドは、今季最後にレッドブルのF1マシンを再び走らせる。F2で今季2勝を挙げ、最終戦を前にランキング6位につけるイギリス人ドライバーは、すでに2度RB21をドライブしている。18歳のリンドブラッドはシルバーストーンとメキシコシティで同マシンを走らせており、今回も角田裕毅が離れるマシンを1時間のオープニングセッションで引き継ぐ。■ ルーク・ブラウニング - ウィリアムズアレクサンダー・アルボンは、アブダビGP週末のフリー走行1回目で自身のFW47をルーク・ブラウニングに託す。23歳のブラウニングにとってこれが4回目のFP1出走で、今年はこれまでバーレーンとメキシコシティ、また2024年のアブダビ最終戦でも走行している。リンドブラッド同様、ブラウニングも現在F2に参戦しており、ドライバーズランキング4位につけている。■ 岩佐歩夢 - レーシングブルズリアム・ローソンに代わり、日本人ドライバーの岩佐歩夢がレーシングブルズから走行する。岩佐はこれが5回目のフリー走行1回目出走となり、今年はバーレーンでレッドブル、そしてレーシングブルズとしてメキシコシティで走行している。昨年もRB時代の同チームで2回出走している。岩佐は今年、日本のスーパーフォーミュラに参戦し、最終戦鈴鹿での優勝によってタイトルを獲得した。■ 平川亮 - ハース平川亮 ハースF1チーム / アブダビグランプリハースではエステバン・オコンがFP1を欠場し、リザーブドライバーの平川亮が今季5回目の走行を行う。平川はシーズン序盤にアルピーヌの一員としてスタートし、鈴鹿で同チームのFP1を走行していたが、4月にハースへ加入した。その後、平川はバーレーン、バルセロナ、メキシコシティでアメリカチームのFP1に参加してきた。■ ジャック・クロフォード - アストンマーティンアストンマーティン・ヤングドライバーのジャック・クロフォードは、今回もフリー走行1回目に登場する。今年すでにF1デビューを果たした後、再びチームからの起用となる。クロフォードはランス・ストロールのAMR25を再びドライブする予定で、メキシコシティでもカナダ人ドライバーのマシンを担当している。アメリカ人ドライバーのクロフォードは、2025年のF2シーズンでこれまでに4勝を挙げており、週末の最終2レースを前にランキング2位となっている。■ シアン・シールズ - アストンマーティンシアン・シールズは、アブダビGPのフリー走行1回目でアストンマーティンからF1デビューを果たす。スコットランド出身のシールズは金曜の1時間セッションでフェルナンド・アロンソのマシンを担当し、アストンマーティンはアブダビで唯一2人のルーキーを起用するチームとなる。シールズは今年AIXレーシングからF2に初参戦しており、最高位は12位となっている。■ ポール・アロン - アルピーヌ最後に、ポール・アロンがアブダビのフリー走行1回目でアルピーヌA525をドライブする。エストニア出身のアロンは昨年F2選手権で3位となっており、今回もピエール・ガスリーのマシンを担当する。21歳のアロンは今年5回目のFP1出走となり、すでにザウバーからシルバーストーンとハンガロリンクで走り、さらにアルピーヌからモンツァとメキシコシティでも走行している。