2025年F1サンパウロGP予選で、レッドブル・レーシングの2台がそろってQ1敗退という波乱の展開となった。その中で角田裕毅は、マックス・フェルスタッペンのマシンが自身のセットアップを採用していたことを明かした。「マシンの感触は明らかに良くなったんですけど、別の問題が出てきていて、それがかなり大きなもののように思います」と角田裕毅は語った。
フェルスタッペンと角田裕毅は、ともに反応の鈍いRB21に苦戦。フェルスタッペンは最速ラップを出すために「控えめに走らざるを得なかった」と明かしており、そのパフォーマンス不足は深刻で、両者ともQ1で敗退。フェルスタッペンは16番手、角田裕毅は18番手でセッションを終えた。予選後に取材を受けた角田裕毅は、フェルスタッペンが自身と同じセットアップを使っていたのか問われると、次のように説明した。「そうです。いくつか変更しなければならない部分がありました。スプリントのあと、マシンを良くしようということでいくつかのことを変えたんです。彼も僕が使っていたパーツのいくつかを採用しました」しかし角田裕毅は、このセットアップがQ1敗退の原因だったとは考えていないと強調した。「いえ、自分のセットアップを責めるつもりはありません。セットアップ自体は悪くなかったと思いますし、それが一番大事なことです。タイヤをきちんと機能させることができたと思います」「僕たちのガレージ側では、スプリント以降に変更したパーツの面でいくつか良いステップを踏めました。マシンの感触は明らかに良くなったんですけど、別の問題が出てきていて、それがかなり大きなもののように思います」スプリントで“テスト役”として異なる仕様を担当この週末、角田裕毅はスプリント予選を前にマシンのリアウイングとサスペンションを変更。チームはその結果パルクフェルメ規定に違反し、スプリントをピットレーンからスタートした。これは、フェルスタッペンの苦戦を受けてマシン特性の比較データを取るための“テスト役”としての決断だった。「メインの目的はいいデータを取ることでした。今回のレースでは、マシン全体のパフォーマンスを良くするために違うアプローチを試しました」と角田裕毅は振り返る。メキース代表「リスクを取った結果、逆方向に振れてしまった」チーム代表のローラン・メキースも、この週末のアプローチについて次のように語った。「我々はこの週末、初日からマシンに満足していなかった。勝てる状態ではなかったが、そのすぐ後ろのグループと戦えるポジションにはいた。そこで予選前にリスクを取って、マシンを少しでも良い状態に戻せないかと試した。だが結果的に逆方向へ振れてしまった。リスクを取ればこういう代償を払うこともある」「我々のスタイルは常に大胆。それが痛みを伴うこともある」ともメキースは付け加えた。
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