レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、角田裕毅がマックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル争いで重要な役割を果たせると考えている。フェルスタッペンは直近4戦で3勝を挙げ、マクラーレン勢とのタイトル争いに再び名乗りを上げた。現在、ランキング首位のオスカー・ピアストリとは40ポイント差。4戦前までは104ポイント差があったことを考えると、その追い上げは著しい。
一方で、今季のフェルスタッペンは事実上“片腕”で戦ってきた。チームメイトの角田裕毅が十分にそのペースに迫れず、開発や戦略の面で支援しきれない場面が続いたためだ。ローラン・メキースはこの点について、角田裕毅のパフォーマンス向上がコンストラクターズ選手権でも重要になると指摘した。「裕毅には役割があると思う」とローラン・メキースはRacingNews365などに語った。「コンストラクターズ選手権では勝利争いこそないが、2位争いは続いている。だからこそ我々は裕毅の“応答”を必要としている。裕毅が速くなればなるほど、テスト項目をクルマごとに分けることができるんだ」「この週末も、片方のマシンでAを試し、もう一方でBを試している。裕毅が速いことはチーム全体にとって非常に重要なんだ」マクラーレンのピアストリとランド・ノリスはシーズンを通して互角の戦いを続けており、もしレッドブルが2台体制で戦えなければ、戦略面で不利になる可能性がある。「スポーツ面でも戦略面でも、裕毅がスピードを取り戻せば、2対2の戦いが可能になる」とローラン・メキースは続けた。角田裕毅は近戦で予選では苦戦しているものの、決勝では上位入賞を重ねており、直近3戦中2戦でトップ7入りを果たしている。角田裕毅の復調が鍵を握るローラン・メキースの発言からは、角田裕毅が単なるサポートドライバーとしてではなく、チームの競争力を支える重要な一員として期待されていることが読み取れる。フェルスタッペンがマクラーレン勢とタイトルを争う今、レッドブルが「2対2の構図」を築けるかどうかは、角田裕毅の速さと安定感にかかっている。