ロバート・クビサは、ヤス・マリーナ・サーキットで2日間にわたって行われたF1アブダビテストでウィリアムズのF1マシンを走らせ、最終日となる29日(水)にウィリアムズドライバーのなかでの最速タイムを記録。F1復帰にむけてアピールした。2011年のラリー事故以来F1から離れていたロバート・クビサ(32歳)だが、2018年のフェリペ・マッサの後任としてF1復帰の可能性が近づいており、今回のF1アブダビテストではウィリアムズの2017年F1マシン『FW40』を走らせた。
初日に100周を走り込んだロバート・クビサは、2日目の残り2時間で再びマシンに乗り込み、ハイパーソフトで1分39秒485をマーク。前日にランス・ストロールが同じ時間帯、同じタイヤで記録した1分39秒580を上回ってみせた。2日目の午前中にはクビサとともに2018年のドライバー候補に挙げられているセルゲイ・シロトキンがテストを実施し、ソフトタイヤで1分39秒947を記録。前日に同じコンパウンドで記録したクビサのタイムを1.3秒上回って見せた。だが、ウィリアムズのテクニカルディレクターを務めるパディ・ロウは、テストでのタイムは誤解を招く可能性があると主張した。「スピードについて話すつもりはない。皆さんがそれについて何らかの回答をしてほしいと思っていることはわかるが、我々はそれについて議論するつもりはない」とパディ・ロウはレポーターにコメント。「パフォーマンスとスピードは本当に複雑なトピックであり、タイムシートを読み取ることはかなりの誤解を招く。だから、私はそれについて話をするつもりはない。我々はまだ自分自身でそれを分析さえしていない」しかし、パディ・ロウは、ロバート・クビサには感銘を受けたと語る。「彼は非常にプロフェッショナルな男であり、非常に知識があり、経験豊富だ。それは評価に際して大きなメリットだった」「ロバートは、現在のクルマ、タイヤで走っていないので、我々は彼を見たいと思った。もちろん、彼がそれをどのように進めていくかを見るのは興味深いことだった。問題はなかった。彼は完全に大丈夫だった。良い走りをし、不満もなく、問題もなかった。全てがうまくいった」ロバート・クビサとセルゲイ・シロトキンの他にも、ポール・ディ・レスタ、ダニール・クビアト、パスカル・ウェーレインといったドライバーが、依然としてウィリアムズのシートを争っている。しかし、パディ・ロウは「準備ができたときに決断を下す。すべての情報が揃い、準備が整ったらそれを公表する」と繰り返す。「我々が今回のテストで起用したドライバーが、来年のレースのために考慮しているドライバーだという意味ではない」「これはタイヤテストであり、新しいタイヤをランスだけでなく二人の異なるドライバーで見てみる機会だ。それが目的だった」「もちろん、ドライバーについてより多くの情報を得ることができるが、我々はプール(予備要員)から定義を設定してレースドライバーを選ぶようなことはしない」ロバート・クビサは、初日のテスト後、ウィリアムズ FW40のコックピットで“自信と快適さ”を感じたと述べている。関連:F1アブダビテスト 2日目:ロバート・クビサが好タイムを記録