ウィリアムズの技術責任者を務めるパディ・ロウは、2018年のウィリアムズのF1マシンはもっと速いものに仕上げてみせると語る。マクラーレンやメルセデスで技術部門のトップを務めて成功を収めてきたパディ・ロウ(55歳)は、今年ウィリアムズに移籍。チーフテクニカルオフィサーの役割だけでなく、チームの共同オーナーにも名前を連ねている。
ウィリアムズは、プライベートチームながらこれまでにコンストラクターズタイトルを9回獲得した名門チーム。この記録はフェラーリに次ぐ歴代2位という偉業となっている。しかし、ジャック・ビルヌーブを擁してドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権の両方タイトルを獲得して1997年以降、ウィリアムズはタイトルから遠ざかっており、成績も下降傾向にあった。2013年にはコンストラクターズ選手権9位にまで後退していたウィリアムズだが、現行パワーユニットが導入された2014年にメルセデスのパワーユニットを獲得するとランキング3位に上昇。2015年も2年連続で3位となり、トップ3チームの位置に復活を遂げていた。だが、2016年には開発の失敗もあり、トップ3に留まるどころかフォース・インディアにも逆転されてランキング5位に後退。今年はフォース・インディアとのポイント差がさらに広がり、やはりランキング5位以下で終えることが確定している。しかし、パディ・ロウは、2018年からはまた状況が違ってくるはずだと Auto Hebdo に語った。「いくつか興味深い挑戦はできたし、今年はいい年だった」とパディ・ロウはコメント。「このチームに慣れつつ、トップチームとは異なる中団グループのチームならではの困難に直面したことは新たな経験となった」「ウィリアムズは優れたチームだ。例えば、ピットストップや作業のやり方など、我々が基準となることもしばしばある」「その一方で、我々に必要なものはもっと速いクルマだ。我々はこれからも前進し、再び勝利するという野心を抱いている。我々がここにいるのはそのためだ」パディ・ロウは、現在ウィリアムズは2018年のF1マシンの開発プログラムに専念しているが、来季から装着が義務付けられドライバーの頭部保護デバイスである『Halo』がマシンのの挙動に大きく影響を及ぼすことになりそうだと語る。「空力よりも、構造面に大きな影響を与える重大なプロジェクトだ。今後の数カ月で来年のクルマに関して正しい決定を行うことが重要になる。今年から何を学ぶことができるのかがそこで見えてくるだろう」
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