マーク・ウェバーは、現在インディカーで首位に立つオーストラリア人ドライバーのウィル・パワーのレーシングキャリア継続を援助していた。2004年後半にミナルティのテストに参加したこともあるウィル・パワーだが、今シーズン序盤はどん底状態にいた。ウィル・パワーがスポンサー資金が底をつきイギリスF3に参戦できずにいた2004年、当時ジャガーに所属していたマーク・ウェバーとシルバーストンで会った。
「彼にとって運命を左右する時期だったが、あきらめて家に帰るつもりがないのは僕にもわかった」とマーク・ウェバーは当時を振り返る。マーク・ウェバー自身も、1990年代にF3参戦していた時期に資金が不足し、オーストラリアのラグビー選手デイヴィッド・キャンピージから10万ドルを借りた経験がある。「世界で通用する才能があっても、それを世界的な舞台で証明して、正しい人々の注目を集める立場にいる必要がある」「幸い僕は、デイヴィッド・キャンピージのような正しいタイミングで支援してくれた重要な人々がいてくれたので、夢を諦めずに済んだ。だから、他の人に同じことをする立場になったときにそうしたんだ」ウィル・パワーは、ミナルディのポール・ストッダートやその他の幹部に紹介され、マーク・ウェバーは彼の2005年ルノー・ワールドシリーズ参戦のための予算に協力した。またウィル・パワーは、しばらくウェバーのイギリスの家に下宿しており、ウィル・パワーのガールフレンドは今でもウェバーのマネジメント・オフィスで働いている。チャンプカーに移籍したウィル・パワーは、今ではインディカーで首位に立っている。ウィル・パワーは「彼が僕を助けてくれた理由ははっきりとはわからないが、僕にその価値がないと思ったら助けてくれなかっただろう」と述べた「僕の立場が安定して、経済的にしっかりすれば、誰かを助けたい」